とある記憶の欠片から Daiki.arioka (ページ9)

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9piece ページ9

「さっきの…」

「ハンカチさんだぁ」

「あ、どうも！」

俺、結構自然に挨拶出来たよ！？ねえ褒めて←
顔には出してないけど頭ん中すんげーこんがらがってるからなっ。
いのちゃんとせーの、で押そうとしたらせー、で扉が開くんだよ？
そりゃ驚くよな？な？

「あの、一体何の用事ですか…？」

「ハンカチ返しにきましたあ。洗ってないけど」

「本当だよいのちゃん！洗ってないよ！！ごめんなさい！」

返すことで頭がいっぱいだったせいで
洗うの忘れるとか、どんなだよ。
すいません、いのちゃんの汚い涙付きで。

…なんて言えるはずもなく。

「いえ、大丈夫です。それより、どうして家を…？」

あ、うん、ふつーに考えてまずそこだよな。

「橘さんっていう(人1)さんのお友達に教えてもらいました～」

「俺ら、決してストーカーじゃないです！！」

「萌華…はあ、わざわざありがとうございます。
　外は暑くなかったですか？良かったら家に入って下さい」

この人は天使なのかもしれない。
遠慮なんか欠片もしないで俺といのちゃんは
(人1)さんの家にお邪魔した。