再び、あの場所へ ページ15
家に帰ってスマホを見ると、わたしのスマホに姉のセカイに通じる曲が、追加されていた。
逆に、姉のスマホに『Untitled』が追加されていた。
こんなことがあるのかと、姉に聞いてみるが、分からないそうで。
夕食の後でわたしのセカイに行きたいと姉が言い出した。わたしももう一度行ってみたいと思っていたので、2人で行ってみることに。
＊
相変わらず眩しい光に辟易していると、隣で姉がキョロキョロと辺りを見回している。
前来た時よりも、少し明るくなった気がする。寒さも震えるほどではなくなった。
唐突に前方で灯りが出現して、既視感を覚える。少しすると、ミクが迎えに来てくれた。
「A！また来てくれたのね？心配してたのよ」
ライトを持ったミクがわたしたちを照らす。
「ミク、迎えに来てくれてありがとう。こっちが…」
「まふゆ、ね？」
「お姉ちゃんの名前知ってるの？」
「ええ。詳しい話はあっちでしましょう」
この間のように、ミクに連れられて草原を歩き、天体観測所の廃墟に着いた。
「っ！この前よりも、崩れてる…？」
裂け目があちこちに増え、骨組みも崩れ落ちていた。
「ほとんど今日の雨のせいね」
「本当にごめん…ミクは大丈夫だった？」
「ええ、私は大丈夫」
前に通った裂け目を通り、3人で中に入る。中も瓦礫がたくさん転がっていて、気を抜くとつまづいてしまいそうだ。
ミクに言われて、イスに座って待っていると、前と同じように、紅茶を淹れてくれる。
「はじめまして、まふゆ！私はAのセカイの初音ミク」
「私はAの姉の朝比奈まふゆ」
2人が自己紹介をしているのがおかしくて、少し笑ってしまう。すると、灯りが明るくなった。
「あら、よく見えるようになった」
「わたしが笑ったから？」
「そうよ。そう言えばA、この間は時間が無くて案内できなかったけど、ここには2階があるの」
「2階？」
「ええ。そこの、暖炉の横に階段があるわ」
言われて見ると、確かに暖炉の左横に、壁に沿うように階段が上へと続いている。
「行ってきてもいい？」
「もちろん」
イスから立ち上がり、暖炉の方へ向かう。
長めの階段を上りきると、そこは真っ暗な闇の中だった。スマホのライトで周囲を照らすと、外から見て、骨組みの内側、つまり、天体観測所のメインの場所だと分かった。
途端に急激な息苦しさに襲われ、よろよろと、部屋の中央にポツンとたたずんだ、一脚の椅子に座り、目を閉じた。
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ぱっちぇ(プロフ) - 更新待っていました！またゆっくりと更新して下さい、楽しみにしています✨ (4月25日 2時) (
レス) @page29 id: 610abc998d (このIDを非表示/違反報告)
雪柳(プロフ) - 朝さん» コメントありがとうございます！いま、実生活が忙しいので、更新もう少し後になるかもです…落ち着いてきたらまた更新するので気長に待っていてください！ (2022年2月16日 16時) (レス) id: bd2a1697dc (このIDを非表示/違反報告)
朝 - 続き待ってます！ (2022年2月15日 22時) (レス) @page28 id: ceafdc132b (このIDを非表示/違反報告)
雪柳(プロフ) - hosiyomi_jojiさん» 待っていていただいて、こちらこそありがとうございます！頑張りますね！！ (2021年11月14日 17時) (レス) id: cfd3fbf4ae (このIDを非表示/違反報告)
hosiyomi_joji(プロフ) - 待ってました！！終わるまで読むので頑張ってください！面白い作品をありがとうございます〇┓ﾍﾟｺｯ (2021年11月14日 17時) (レス) @page27 id: a5ca2a1311 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪柳 | 作成日時：2021年4月14日 11時
