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記憶 ページ6
「あぁ！！」
ベッドに横たわり、白い布を顔にかけた、姉。
かけがえのない、姉。
涙が後から後から流れてきた。
全ての記憶が戻った。
幼い時に、初めて”優しさ”を教えてくれた、ゆき姉ちゃん。
”姉妹”の恐怖を無くすために、協力してくれた……
でも、そのゆきはもういない。
姉はこんなに大きな存在だった―――
せめて、生きているうちに、お礼がしたかった。
「ゆき姉ちゃん、死んで、しまった、の……！？」
わかってるのに、何故か、声に出してしまう。
生きていると答えて欲しかった。
また、姉妹全員で集まりたかった。
でも、もう静かに寝ているだけ。
もう、ゆき姉ちゃんは死んだ。
「……あり、がとう」
掠れた声で、だが、はっきりと、言った。
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作者名：剣山おんがく x他1人 | 作成日時：2017年3月19日 19時
