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もう帰っちゃうの◆13.08.20 ページ43

「ぷんちゃん、頭になに付けてんの?」
「Aちゃんがくれた髪留め!可愛いやろ?」

こめかみに水色のかわいい飾りを留めて、
ぷんちゃんはご満悦で、夢の国で俺の隣を歩く。

「ぷんちゃんが水色くれたから、何色あげようか迷ったんだけどね、結局お揃いにしたの」
シンデレラかな?
人1も耳のあたりに、キラキラした髪留めをつけて、
頭にはのっくんが勝手に買ったカチューシャ。
着替えた服は、二番くんが勝手に選んだTシャツ。
楽しんでるじゃん。

「髪留めの棚の前でめちゃめちゃ悩んでくれててさ、やっぱり水色が可愛いからお揃いにしようって、照れながらちっちゃな声で言ってくんねんで!かわいすぎやない!?」
熱弁するぷんちゃんに、
「本人の前で言うことじゃないから…」
すぐに顔が赤くなる人1。


俺たちは行きたいアトラクションを一通り回った。
人1とのっくんはちょっと入口付近をふらふらすると、後はずっと母さん父さんとお茶してた。
何しに来たんだよ…。

ただ本人達は楽しかったみたいで、
夕方になってから合流した時、人1は笑顔だった。

「楽しそうだね?A」
俺も楽しみすぎてヘロヘロになりながらそう言うと、
「本当?のっくんがね、お酒入ると面白い話してくれるんだよ」
にっこり笑って、人1はそう言う。

ここ最近、やっぱりどこか、人1には笑顔が増えた気がする。
もちろん前までも喜怒哀楽の感情は俺と同じくらいあったけど、
それを外に出すのが、上手になってきたって感じだ。

「でも、そろそろ帰んなきゃだねぇ。パレード見たいけど、のっくんたちは明日からお仕事だろうし」
そう言う父さんも多分、少しお酒が入ってる。
「えっ、もう帰っちゃうの?」
俺と人1は顔を見合わせて、肩を落とした。

「のっくん、ぷんちゃん、東京に移住しなよ!毎日遊べるんだし」
「嬉しいこと言ってくれるやん!考えとくわ!」
ぷんちゃんは笑って、駄々をこねる俺の頭を撫でる。
でも不思議なことに、その言葉は冗談のはずだけど、
いつかぷんちゃんは本当に、東京に来てくれるかも、って、そんな気がしていた。

「私、むすめんのツアーのための練習が始まるの、ずっごく楽しみなの。みんなで回る四公演だし、むすめんをまた見れることが、本当に嬉しい」
人1は母さんを見上げて言う。
「俺も楽しみやで!ここまで来たらやり遂げるしか!」
「ああ、ほんまに帰りたくなくなってきた!」

そう、ぷんちゃんとのっくんが顔を見合わせた時、みんながあははって笑った。

どうしようもない◇13.10.19→←まだ気にしてる◇13.08.20



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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時

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