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ここまで悲惨に◆13.02.16 ページ5



インターホンを一回、押したのは人1。
バタバタ、って音が中から聞こえて、
扉が開くと、

重たいメガネで、髪ボサボサの、
いつもとは全然雰囲気の違う白服さんが登場した。

「こんにちは!」
「こんにちはっ」
「おひさ〜、白服さん」
俺の後ろには、ぷんちゃん。
わざわざ東京まで来てくれた。

「数日前も会ったけどね」
「お部屋は相変わらず汚いの?」
ちょっとだけ開いた扉の間から、部屋の奥を覗く。
「一晩で片付く部屋なら、ここまで悲惨になってないよ」

おじゃまします、
って、人1を先頭に中に入る。

足場を探しながら歩く。
窓際に、大きいパソコンが二台。凄い!
「わー、想像以上やなぁ…Aちゃん、転ばんようにね」
「うん、白服さんはどうしてそんなにスイスイ進めるの…?」
早くもパソコンの前の椅子に座ってる白服さん。

「自分だけが知ってる歩ける道、ってあるからね」
「あー…部屋汚い人あるあるだ!」
「あおいくんも結構散らかすの?」
「散らかす!そんでAに怒られるの」
人1と部屋は共同だからね。

「凄い、パソコン大っきい…」
そんな人1は電子機器を見て、目を輝かせる。
なかなかいないぞ、こんな女子中学生。
「あ、椅子いるよね……でもいいのが無いかも」
「いいよ、立ちっぱで!それより、早く見せて」

パソコン画面を覗き込む人1。
そんなに楽しいん?って、ぷんちゃんは転がってるペットボトルを拾い上げて、案の定勝手に掃除を開始。

「大体の流れはもう決めてあるから…あとは個人のいいショットを探すだけ、みたいなもん」
白服さんは手際よく、編集ソフトを開いて、
何か操作を始める。

「いいショットって、どんな?」
「下を向いたり、暗い顔で歌ってたりするのは全部カット。それが奥にいる人でも同じ。あんなに何回も撮ったのにも、ワケがあるからね」
「時間かかりそうだね」
「頑張れば頑張るほど、いい映像ができるんだよ」

白服さんのメガネに、目の前の映像が映ってる。
イベントの時と比べてオーラは皆無だけど、やっぱり楽しそうだ。

「…あ!人1ちゃんも一部分、作ってみる?」
「ええっ、自信ないよ」
「僕も一緒にやるから大丈夫。二番のBメロ、とかどうかな」
白服さんは立ち上がって、Aのために椅子を開けた。
Aは背伸びしてそれに座る。

白服さんと一緒に、作業を始める人1を、
パソコンから少し離れて見る。
「二人とも、活き活きしてるね」
ぷんちゃんはたくさんのペットボトルを抱えて、そう呟いて微笑んだ。

可能性なら◇13.02.16→←楽しいのとか◇13.02.09



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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時

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