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エゴサ勢◇13.07.14 ページ36

ぷんちゃんといいのっくんといい、
関西勢はさ、Aに甘すぎなんだよ。


不服そうな顔で、とみたんたちと一緒にスイカを掃除してくれてた、碧海にお礼を言って、
のっくんに手を引かれて、最寄りのスーパーに向かう。
ぜっちゃんも着いてきてくれた。

蝉が鳴いている。
のっくんが嫌いそうな季節だ。
なのに、歩かせちゃって、申し訳ないな…。

繋がれた自分の手が汗ばんできて、
手を離した。
ぜっちゃんと話してたのっくんが、こっちを振り返る。

「あは、まだ凹んでるん?」
「…一人で行けるよ」
のっくんとぷんちゃんは、とっても優しいけど、
その分、子供扱いしてくる。

のっくんは分かりやすくしゅんとして、
私の隣に並んで、黙って歩き続ける。
「反抗期の娘持った父親やん…めんどくさ」
サバサバしたぜっちゃん。
思わず笑った。

「…そういえば、ふっつーに一位だったな、出れサマ」
ぜっちゃんがぼそって言った。

出れサマ、出たい!拡散拡散!って宣伝した結果、
SNS投票でむすめん。は一番を取った。
つまり、自動的に最終パフォーマンス審査に進めることになった。

「ね、まさか一位だなんて…」
「バッシングも酷いけどなー」
「…ぜっちゃんはエゴサ勢…」
「Aちゃんはせえへんの?」
顔を見られて、黙って頷く。

「でも、予想はしてたやろ?」
ぜっちゃんが、私とのっくんを見る。
のっくんを見たら、Aちゃんは?って聞かれた。
「してた。だって、なんかむすめんだけ、すっごい場違い感」
「あはは、でも実際そうやんな!」
のっくんは、ぷんちゃんに借りてきた麦わら帽子を
深く被る。

「でもここまで応援して貰って、パフォーマンス審査で落とされたら、ファンの人に合わせる顔無いもんなー」
…ぜっちゃんも色々、考えてる。

ぼーっと自分の足元を見る。
鼻緒が取れそうな、ビーチサンダルがコンクリートと擦れて、ざっざって音を出す。

「うん…やるしかないよね」
「出れサマの合言葉!やるしかない!」
のっくんが明るくあははって笑って、言う。

…メンバーによっては、
今回の強いアンチだとかバッシングだとかに、
傷ついた人もいたかもしれない。
私としても、予想以上だったし。


でも、私たちが選んだことだ。
もっと大きくなるって、決めたんだ。


「あ、スーパーに見えてきた」
「やっとや〜!あっつー」
少し早歩きで、歩き出すぜっちゃんとのっくん。

「…ありがとう、ぜっちゃん、のっくん」
小走りでそれについて行く。
二人は少し微笑んで、
こっちを見ないまま、順番に頭を撫でてくれた。

グアムとか◆13.07.14→←気持ちちょっとだけ◆13.07.14



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ひな(プロフ) - ご指摘ありがとうございます!!申し訳ありません、うっかり忘れてました…(_ _)更新頑張ります、よろしくお願いします…! (2018年10月7日 19時) (レス) id: 81ab03c3d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 楽しみにしてます!これからも更新頑張ってください〜!あ、あと(人1)の変換ないので作るか全て(名前)に統一して下さるとありがたいです! (2018年10月7日 16時) (レス) id: aa9580c9fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひな | 作成日時:2018年10月6日 5時

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