ひかる (ページ32)

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やっぱり忙しい◇12.09.23 ページ32

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『ね、どっちがいい？なんか健康に良さそうなお茶と…人参？』
「その二択しか無いの…？私そんなに不健康かな？」
『あおいくん、もっと女の子が喜びそうなの他にもあるやろ！ほら、かわいいクッキーとか！』
ぷんちゃんの声が、少しだけ遠くに聞こえる。
韓国の空港で、私やお父さんへのお土産について、
碧海はわざわざ電話をかけてきてくれた。

『A、クッキーよりもカレイの煮付けのほうが好きでしょ…？俺と一緒でさ…』
『え…ほんまに？渋いな…そうなん？Aちゃん』
スピーカーモードにしてるみたい。
「何でもいいよ、あおいが食べたいもので。飛行機乗り遅れないようにね」
『やっぱりこののど飴にする！喉に良さそう！』
『ハッカやん！日本で買えばええのに…まあいいか、じゃあ俺がクッキー買ったげるから、あおいくん、Aちゃんに持って帰ってあげてな？』
ガサガサ、カランカラン。
カゴに色々入れる音。
店内放送も聞こえる。

夏休みが終わってからは、
キップル・インダストリーとメサイアを投稿して、
ぷんちゃんの気まイリュの撮影も手伝ったなぁ。
やっぱり忙しい夏休みで、
最後の一日、怒涛の勢いで課題を終わした…。

でも、踊ってみたを始めてからというもの、
やっぱり碧海は活き活きしていて。
そんな生活でも、疲れなんて見せずに、
KーPOPのカバーダンスコンテストでも、頑張った。

ワクテカTake a chanceの、撮影が迫ってきている。
同じく、夏恋花火も。
ハロオタTimeも、そろそろ投稿できそう。
ちょっと編集大変だったけど、碧海が韓国行ってる間に頑張っておいた。

ノンストップだ。
だいぶ落ちてきた声量も、ギリギリまで取り戻して、
めろちんさんとりりりちゃんに失礼じゃない歌を。

『あ、そういえばさ、ワクテカのことだけど』
電話の向こうの碧海は、店を出たみたい。
キャリーケースを引きずる音が聞こえる。
『やっぱり、ケースケ先生…』
「…うん、お母さんから聞いてる」
『まあ先生忙しいし、仕方ないよね。ワクテカで最後かも、だって』
「単独には出てもらうから、大丈夫」
『あはは、俺もそう言おうと思ってる！』
「それと…今パソコンのメールチェックしてたけど、あっすーもワクテカ、厳しいかもだって」

逆に、参加出来ない人があっすーだけだったのも、幸運っていうか。
みんなそれぞれ予定があって、練習時間を確保するのが大変な人もいる。

『でも多分、動画はきっと伸びるよ。みんなやるときゃやる人達だし』
「そうだと思う。気をつけて、帰ってきてね」
『うん！』