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＊
「あれからストーカーくんはどう？」
練習が終わって、帰り道Aちゃんに尋ねる。
「一度も接してないよ」
「もう諦めたのかな？」
「うーん、でも」
Aちゃんはこっちを見る。
「神崎くんにとって一番大切なものって、プライドだったと思うんだ」
「……プライド」
「うん。欲しかったのは私そのものじゃなくて、私と付き合っているという事実で」
「……」
「…私があおいくんのおかげで……人に助けを求められるようになった時、無理だと思ったのかもね。今は噂だけが一人歩き」
幸いだったのは、
彼が武力行使に出なかったこと。
まあ、これからってのもありえるけど。
…連れ去られてもわかるように、GPSでもつけておこうかな。Aちゃんに。
「私なら落ちると思ってたんだと思うよ。だから別に、必ず私でなきゃいけない必要はなくて、今頃次のターゲットかも」
「……へえ…」
「でもあおいくん、本当にタイミング良かった！色々危ない時もあったから」
「えっ？」
足を止める。
危ない時。
って何だ！
「どういうこと詳しく話して」
Aちゃんは、あっ口が滑った、って顔をした。
「いや……触ってこられたり……とか……」
「どこを？」
「ど、どこを？」
Aちゃんはもう顔が赤い。
「…あおいくん、私もう子供じゃないし大丈夫だよ」
「大丈夫じゃないよ！警察沙汰！」
「本人が大丈夫って言ってるんだから！」
「俺が大丈夫じゃないの！」
メンバーにすら触られると複雑なのに！
何処の馬の骨とも知らぬ輩に！許せるかんなもん！
俺お父さんみたいー！
「………また妹扱いするつもり？」
……それは反則。
「妹なんかにもう見えてないよ」
顔を近づけてみる。
「なんならその証拠を今からお見せしましょうか？」
真っ赤な顔にさらに近付く。
「す、すみませんでした…」
Aちゃんは慌てて目をそらした。
んー。
なんかざんねん。
・
「……初めて会った時はねえ」
「ん？」
「そりゃあ、Aちゃんは妹だったよ」
Aちゃんのまるい瞳がこっちを向いた。
「お兄ちゃんって、唯一無二でしょ。友達や彼氏と違って」
「……」
「昔の俺はそれに甘えてた。そしたらいつのまにか、Aちゃんは色んな男に求愛されるようになってて」
「………求愛って」
ふふ、ってAちゃんは笑う。
「俺ばかだなあ。お兄ちゃんの立場が、万能なわけじゃないこと、ついこの前気付いたばっかなんだ」
・
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ひな(プロフ) - タケヤンさん» コメントありがとうございます！文才はあまり無いですけど読んでいただけて嬉しいです(｀▽´)頑張ります！ (2017年4月6日 7時) (
レス) id: e3490e59f8 (このIDを非表示/違反報告)
タケヤン - こういうお互い思い合っているのに上手くいかないもどかしい話を探していたので嬉しいです！これからも応援してます！更新頑張ってください！ (2017年4月5日 22時) (レス) id: cbdaf977c1 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - ＊赤毛さん＊さん» コメントありがとうございます！確認したら、「MeseMoa」でした！気付いていませんでした…ごめんなさい＆ご指摘ありがとうございます(；▽；) (2017年4月4日 19時) (レス) id: e3490e59f8 (このIDを非表示/違反報告)
＊赤毛さん＊(プロフ) - お話、凄く面白かったです！あおいくんがあおいくんっぽくなってて凄いなって思いました。語彙力無くてすみませんwただ、一つだけ。「MeseMore」ではなく、「MeseMoa」だと思いますよ。そちらが正解だったらごめんなさい。 (2017年4月4日 19時) (レス) id: 99d9797f6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひな | 作成日時：2017年4月3日 21時
