Ver.29 (名前)side ページ31
─かんちゃんに嫌われた？
泣きそうになるのを堪えながら自室に入る。
ベッドの上で三角座りをして顔を埋めた。
私、いらないこと言ったのかな。
きっとかんちゃんが嫌がってるのに無理に聞こうとしたから。
「─っ」
私、最低だ…
聞いて欲しくないことだってあるに決まってるのに。
「ぅ…っ」
不意に涙が流れたので必死に声を凝らして泣く。
ト「おい大丈夫か？」
上から聞き慣れた声がした。
ハッと顔を上げ、
「とも、っちゃ、ん」
詰まりながら私を覗き込む彼の名を読んだ。
ト「えっ泣いてんの？」
「…っなんで、居んの」
ト「Aと話そうと思ってきたらドア開いてたから。わりぃ」
「…ん」
ともちゃんは私の横に座った。
ト「…話したかったら話しな」
「ありがっ、と…う」
私もあの時、かんちゃんにそういう対応をするべきだった。
そう思うと、自分がますます悔しく情けなくなる。
数分間沈黙が流れ、少し私は落ち着いた。
「かんちゃんに…嫌われたかも」
ぽつりと呟くように言う。
ト「…」
「…やっぱ、僕来なかった方が良かったのかな。
メンバーの気持ちも考えられ無いのに
一緒にやろうとするなんて図々しいよね」
また泣きそうになる。
ト「俺はそんなこと─」
ともちゃんの声を遮る。
「…最低だよね、僕」
それをともちゃんが遮る。
ト「違う。ちげぇよ。
俺はAが来て良かったのにそんなこと言うなや。
メンバーの気持ちとかそんなんこれから分かってくんだろ。
俺だってまだAの事ぜんっぜんわかってねえから。
だから、もっと一緒に居てぇんだよ」
真剣な顔ではっきりとそういった。
「…っうぁ…っふ、ぇ、」
その言葉を聞いて一気に涙腺が緩んだ。
ともちゃんは何も言わずに私の震える肩に触れる。
「─僕も…っもっと、一緒、に…居たい、2人と…っ」
泣き顔を隠すようにともちゃんの肩の上に顔を乗せて言う。
ト「おう、俺も」
ともちゃんの声と体温と匂いに安心する。
─好き
ふと頭にそんな言葉が浮かんだ。
ともちゃんが私の背中をさする。
とても心地よい。
そっか、私
ともちゃんがすきだ。
そう気づいた時
胸の奥が熱く、そして切なく締まった。
それは、まるで初めて恋した時のようだった。
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真宵(プロフ) - 漆黒の翼をもつカリスマことレミリア・スカーレットさん» 私もトミーとカンタどっちも同じくらい好きです(*^^*) 更新楽しみだなんてあたたかいお言葉をありがとうございます！更新頑張らさせていただきます (2018年4月23日 19時) (
レス) id: 8ded09a467 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒の翼をもつカリスマことレミリア・スカーレット - このお話しではトミーが好きなんですね私はカンタが好きです!更新いつも楽しみにしてます頑張ってください! (2018年4月21日 23時) (レス) id: 64fa08433d (このIDを非表示/違反報告)
真宵(プロフ) - 雪見だいふくさん» 名前変換設定完了しました！ご迷惑おかけしてすみませんでした (2018年4月2日 22時) (レス) id: 8ded09a467 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく(プロフ) - 名前変換ができないですね…お話が好きなので、どうにかしていただけませんか？ (2018年4月2日 21時) (レス) id: 70d27da5d4 (このIDを非表示/違反報告)
真宵(プロフ) - 好美さん» 嬉しいです！ありがとうございます！ そのお言葉を励みに頑張って更新させていただきますね！ (2018年4月2日 6時) (レス) id: 8ded09a467 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真宵 | 作成日時：2018年3月7日 21時
