開久にいる女 【今日から俺は！！】

15話 ページ15

相良「A、コイツが伊藤か？」


貴女「たぶん…」


相良「テメェやれよ」


貴女「えー、私ぃ 暴力とか無理ぃ」


相良「テメェもかよ」



相良に伊藤をやれと指示された佐々木は
先ほどの京子に倣ってぶりっ子口調で言ってみた。


そもそも佐々木には友達の彼氏をやるつもりは微塵もない。



伊藤「三橋はよ、確かに卑怯な野郎だけど
理由なく後ろからぶっ飛ばすような…っ」



伊藤が後ろを向いている隙に相良は木材で頭を殴った。

頭から血を流して地面に倒れこむ伊藤。
その姿を見ていた京子と明美は急いで三橋を呼びに行った。



相良「ごめんなァ！俺もなかなかの卑怯者なんだよォ」


貴女「うわぁ…」



角材で殴られた伊藤を見ながら楽しそうに笑っている相良。



伊藤「テメェと…三橋は…違ェんだよ」


相良「痛ぇな…マジで行くぞコラ！！」



そう言いながらゆっくりと立ち上がって、相良を攻撃していく。


伊藤の攻撃が微かに当たった相良は伊藤を攻撃し返す。
相良がどんどん追い詰めていく。


そんな様子の中、佐々木は 喧嘩を怯えながら見ている男子生徒に話しかけた。



貴女「今のうちに逃げな。
痛かったでしょ？絆創膏あげるから、君はさっさと逃げたほうがいいよ」


男子生徒「え、でも…」


貴女「ほら、下っ端くん達が回復しちゃうよ？」



それを聞いた男子生徒は絆創膏を受け取り、逃げるようにその場を離れた。


佐々木以外 喧嘩に夢中だったため誰一人として彼が逃げたのに気がつかなかい。



相良「おらどうした 兄ちゃん。
泣き入れりゃ許してやるぜ？」


伊藤「…うるせェよ」


相良「ハハハ…、死にてェらしいな！」



地面に倒れてもう限界のはずなのに、伊藤は相良を挑発していく。

そんな彼を相良は容赦なく蹴っている。



一頻り蹴ると、伊藤は地面に踞ったまま動かなくなった。
それを確認した相良達は佐々木を含めその場を離れた。

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