9話 ページ9
『買ってきましょうか？』
京本「え、いいの？」
『はい。色とかブランドとか好みがあれば、それにあったものを買ってきます。』
こだわりとかあるのかな？
京本「深川さんのおすすめで買ってきてくれる？このぐらいあれば足りるか。、はい。」
『あ、後でいいですよ。レシートお渡ししますから。』
京本「そっか。じゃあ、お願いします。」
よし、すぐに行ってこないと。
ーーーーー
ー京本Sideー
小走りで出ていく姿が不覚にも可愛いと思ってしまった。
なんだか深川さんって小動物みたい。
社長「大我いる？」
え？
京本「社長、どうしたんですか？」
社長「んー？最近調子良さそうだから、どうしてるのかなと思って。というか、普通に話してよ。個室で他の社員聞いてないんだから。」
たしかに、それもそうか。
京本「わかった。」
社長「まあ、心当たりはあるんだけど。深川さん、いい子でしょ？」
全部お見通しか。
京本「なんで深川さんを俺の秘書に？」
社長「それは、自分でわかるでしょ？」
父親も気づいていたのか。
深川さんの心の奥の方に微かにある闇に。
社長「今日、ネクタイは？」
京本「さっき、コーヒーこぼしちゃって。今、深川さんが買いに行ってくれてる。」
なんかニヤニヤしてる。
なんだ？
社長「よっぽど信頼してるんだ。」
京本「いい人だから。ていうか、本当に何の用？」
結構忙しいはずだけど。
絶対様子見にきただけではないはず。
社長「だから、様子見に来ただけ。、わかったよ。、はい。これ。」
パーティーの招待状？
社長「今年から、大我に行ってもらおうと思って。大我も人脈広げないといけないし。」
たしかに、この規模のパーティーなら、人脈作りに最適だ。
京本「わかった。行ってくる。」
社長「女性同伴必須だから。」
そういうタイプか。
めんどくさ。
社長「誰か手配しておく？」
深川さんについてきてもらえばいいか。
京本「大丈夫。」
あ、戻ってきた。
社長「深川さん、お疲れ様。」
『社長、お疲れ様です。』
社長「じゃあ、そろそろ行くかな。深川さんもまたね。」
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作者名：Akane | 作成日時：2024年3月14日 13時
