5話 ページ5
ー次の日ー
京本「今日会うクライアントは、明るい雰囲気の方が好きな人だから、人が多い方が喜んでくれる。明るい感じでよろしく。」
『承知しました。』
人が多い方が喜んでくれるから、私のことも誘ってくれたんだ。
ちゃんと盛り上げなきゃ。
こちら側は、京本部長と、営業の田中さんか。
それでクライアント側は、古川部長と。ジェシーさん。
ジェシー「お待たせしましたー！」
古川部長は、渋くて大人なおじさん。
ジェシーさんは若そう。
古川「お、今日は珍しく女性もいるんですね。」
京本「僕の秘書の深川です。」
『深川Aと申します。本日はよろしくお願いいたします。』
明るい雰囲気でって言われたし、今日はニコニコしていよう。
京本部長の役に立ちたい。
古川「いいですね。女性がいると空気が和らぎますね。深川さんは、お酒は飲まれますか？」
『あ、はい。少量でしたらぜひ。』
本当はあまり強くないけど、飲んだ方がきっと先方も気分がいいよね。
京本「いつものワインにしますか？」
古川「そうですね。そうしましょうか。」
京本部長は、社外の人と接する時はすごく愛想がいいんだな。
いつもこれぐらいだといいんだけど。
古川「深川さんは、お若そうですね。今おいくつですか？」
「今年で、25歳になります。」
ジェシー「じゃあ、俺と同い年ですね！」
若く見えたけど、同い年だったんだ。
古川「ずいぶん落ち着いて見えますね。京本さんはラッキーですね。こんな若くて可愛くて優秀そうな秘書がいて。うちのなんて、おばさんですよ。」
おばさんなんて嫌な言い方だな。
いや、でも。嫌な顔しちゃダメ。
京本「深川はすごく優秀な秘書で助かっています。そういえば、チーズお好きですよね。ここのお店のチーズ美味しいので、是非召し上がっていただきたいです。」
話の流れを変えてくれた。
よかった。
古川「じゃあ、いただこうかな。」
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作者名：Akane | 作成日時：2024年3月14日 13時
