次期社長のお目付役 (ページ19)

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19話ページ19

ー京本Sideー

まあ確かに、裏で会うより、俺が見てるところで会ってる方がフォローしやすいか。

京本「どうする？俺はどっちでもいいよ。2人で会うより、俺がいた方が良ければ、今日でもいいし。」

『いやいや、ご迷惑だと思うので。』

迷惑なわけない。

俺、なんでこんなに深川さんのこと、気にしてるんだろう。

京本「じゃあ、深川さんが嫌じゃなかったらそうしよう。」

『いや、じゃないです。』

京本「じゃあ、松村さんも行きましょう。」

友達だと思ったことは一度もないという言葉には続きがあったんだと思う。

そして、おそらくその続きは、松村さんは深川さんのことが異性として好きだということ。

そう考えると、全ての辻褄が合う。

俺のこと、完全にライバル視してるみたいだし。

ーーーーーー
ー深川Sideー

重たい空気。

完全に私のせいだ。

松村「なんで何も言わずに俺の前から消えたの？」

『消えたつもりはないよ。大学から1人暮らしをする予定だったから。』

松村「返信しなかったのは？」

怖いな。昔から理詰めしてくるところ、変わってない。

『携帯の調子が悪かっただけ。』

松村「は？そんな言い訳通用すると思ってんの？」

どうしたもんかな。

京本「そもそも、松村さんは深川さんにどうしてそこまで執着するんですか？」

松村「執着って。普通、大事な幼馴染が急に連絡取れなくなって、会えなくなったら心配しますよね？」

大事な幼馴染？そんなこと思ってないくせに。

『もう嘘つかなくていいよ。』

松村「え？」

『私のこと友達だと思ったことなんて一度もないんでしょ？ただ家が近くて、親同士が仲良いから一緒にいなきゃいけなくて、半分義務みたいな感じで仲良くしてくれただけだよね。ごめんね。友達ごっこさせちゃって。』

なんでそんな傷ついたような顔をするの？

私から離れられるのは、ほっくんにとっても嬉しいことなんだよね？