15話 ページ15
なんだか、おかしい。
なんというか、空気が甘すぎる。
京本「深川さん？どうかした？」
『あ、え。いえ。なんでもないです。』
ん？苦い。、
京本「あ、それ。俺のビール。」
え、嘘。
『申し訳ございません。』
京本「いや、俺は大丈夫だけど。深川さんは大丈夫？お水飲む？」
やばい。結構一気に多めの量飲んじゃった。
体がふわふわする。
京本「深川さん？」
『すみません。お水ありがとうございます。』
落ち着け私。
空きっ腹だったわけじゃないし。大丈夫な、はず。
店長「はい。次の串揚げね。」
『ありがとうございます。』
京本「あと2本で終わらせてくれる？」
、え？
店長「いつもより少ないけど。」
『あの。京本部長。本当に大丈夫なので。』
京本「んー？別に俺がお腹いっぱいになっただけだけど。」
やっぱり優しい。
ーーーーーーーー
ー京本Sideー
酔った深川さんが心配で、タクシーで家まで送ると、車の揺れが気持ちよかったのか、ぐっすり寝てしまった。
京本「深川さん？起きられそう？」
『んー。』
これはダメそうだな。
京本「ごめん。触るよ。」
部屋番号はわかるから、送り届けてすぐに帰ろう。
思ったよりもずっと軽い。
えっと、確か部屋番号は201。
ここか。
京本「鍵は？」
『んーん。』
だめだ。
完全に寝てる。
しっかり者の性格だから、多分こういうのはカバンのチャック付きのポケットの中に。
あった。これだ。
京本「ごめん。開けるよ。お邪魔します。」
整理整頓された部屋だ。
イメージ通り。
寝室はここか。
ジャケットだけは脱がしておいてあげるか。
シワになったら困るだろうし。
京本「じゃあ、また明日。お邪魔しました。」
『ほっくん？』
ん？ほっくん？
誰かと間違えられてる？
京本「深川さん？」
寝てる。なんだ。寝言か。
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作者名：Akane | 作成日時：2024年3月14日 13時
