スファレライト

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『京本さん、私は何すればいいの』


ひょこっと俺の後ろからパンフレットを覗き込む



顕「あー、Aちゃん？は、キャバやればいいと思うよ？可愛いしあざといし、稼げるっしょ」


「は、キャバ！？そんなのやらせるわけn

『キャバやりますよ。お店どこがいいですかね』




俺の言葉を聞かずに顕嵐に話しかけるA
なんで俺を無視して2人が話してんだよ
不機嫌な俺の顔を見てAは笑う。


『京本さん、私もう綺麗じゃないから大丈夫だよ』


「そういうことじゃないだろ」


『…京本さんにばっかり頼ってられないじゃん』


「…わかった、けどキャバはやめよう？ね？昼職にしよう？」


『京本さんと会えないじゃん…』

そんな可愛い顔して俺を見ないでよ




顕「ほら大我、Aちゃんはお前と同じ時間に仕事したいんだってよ。
別に今更キャバぐらいいいんじゃないの。俺がいい店探してやるからさ」


「…わかったよ。顕嵐ありがと」


最低限にまとめた荷物を持って、顕嵐の部屋を後にする



顕「お幸せに〜」



気持ちの入っていない祝い台詞を聞きながら
月の照らす道を、2人の嘘つきが逃げていく。








俺らの嘘と愛にまみれた生活は


まだ始まったばかりだ。









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