4.優しさの裏 ページ4
「ほんっっとにごめんなさい…」
「もー、そんなに謝らんといて？」
あの後、とりあえずシャツを洗いに行こうということになり
山中くんと私の2人で体育館の横にある広い水道のところに向かった。
「お、誰もおらへんやん。ちょうどみんなお昼ご飯食べてんのかな。」
よ、よかった…
他の女子達に変な目で見られたら大変だし、こっちの方が気楽でいられる。
…いや、別に変な意味とかじゃなくて。
普通に気軽に話せるってことですよ。
「ここいつもそんなに人通らへんからよう来んねんで。人が多いとこに行くとすぐ女子に絡まれて大変やし。」
山中くんは汚れたシャツを脱いで、ジャージに着替えだした。
私はその間に急いでシャツを水で洗う。
「確か次の授業って化学だから移動教室だよね？時間無いのにいろいろ手間かけさせちゃって申し訳ないや…」
「それはAだって一緒やろ？俺としては授業遅れていけるから少しラッキーやなって感じやし、全然そこまで気にすることやないねん。」
ジャージに着替え終わった山中くんは、「もっと気楽においで。」と言いながら私の隣に立った。
あぁ、その優しさに思わず甘えそうになる…
っていや！ダメだダメだ！！私イケメンのシャツ汚したんだった！！普通に重罪！！！
「嬉しいけど山中くんのシャツ汚してしまったことに変わりはないし……ほんっとごめん！私なんかで良ければ全然何でも山中くんの言うこと聞くから！」
.
この時私はすっかり忘れていた。
いつも優しい山中くんは
何を考えているか分からない、不思議なところがある人だということを。
そして私は知らなかった。
そんな相手に冗談でも「何でも言うことを聞く」なんて言ってはいけないことを。
.
「…へぇ、『何でも』？」
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鏡花(プロフ) - みるふぃーゆさん» ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞわざわざコメントありがとうございます……更新頑張ります……！！ (2021年3月1日 18時) (
レス) id: 06f9fd4453 (このIDを非表示/違反報告)
みるふぃーゆ(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！！続きが更新されるのが楽しみです^_^ (2021年2月28日 21時) (レス) id: ed7d8d6f10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡花 | 作成日時：2020年10月11日 11時
