3.ピンチは突然に ページ3
「いっただっきまーす！わっ、Aのお弁当めっちゃ美味しそう！」
「ほんと？これ実は自分で作ったんだ。」
「女子力高いなぁー！それ1個ちょーだい！」
「いいよ、はいどーぞ！」
.
転校してから数日後。
あれから女の子の友達もある程度出来て、その中でも特に右斜め前の席に座っていた葵とは、お互い音楽好きという繋がりもあって仲良くなれた。
今は昼休み中で、教室内で葵と2人仲良くお弁当を食べている。
「にしてもA、転校初日に山中くんと彬と仲良くなれるとか凄いやん〜！イケメンに囲まれてウハウハやね！！」
「あはは…今はウハウハっていうより女子の恨み買ってないか心配かなぁ…あ、やっぱりあの二人ってモテるの？」
「そりゃあもううちの学校のイケメン代表やから！！」
そう大声で話す葵の目はキラキラとしていた。
きっと恋愛話とか大好きなんだろうなぁ…
「でも村上くんとか人懐っこそうだし、誰にでもあんな感じなんじゃないの？」
「彬はそうやけど山中くんはあんまり女子と話さないんよ。だから向こうから話しかけてくるのは珍しいの！！」
「へぇ…」
なんかまた女子に殺されそうな話を聞いてしまった…
ということは、初めて会った時に目を逸らしたのはあながち間違いではなかったのかもしれない。
「しかもあの2人な、バンドやってんの。音楽センスあるし奈良では結構有名なほうだから他校にもファンおんねんで。」
「バンドやってるの！！？」
す、凄い…
少女漫画から出てきたのかってレベルにスペック高いじゃん…
しかも音楽好きの葵がそこまで褒めるってことは、とんでもないバンドなのだろう。
「え、なになにバンドの話？俺らもまーぜてっ♡」
「うわぁぁっ！！」
いきなり村上くんに後ろから肩を軽く叩かれ、私は驚きのあまり持っていたパックのジュースを思いっきり握ってしまった。
…あ、やばい。
「や、山中、くん…」
「うわ、盛大にかかったなぁ。」
山中くんの真っ白なシャツがじわじわと汚れていくのをハッキリと見てしまった。
やってしまった………
「ちょ、なにしてんの！！」
「拓也びっしょびしょやん！！」
村上くん、葵、爆笑してる場合じゃないよ。
イケメン様のシャツを思いっきり汚してこちとらピンチなんだよ。
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鏡花(プロフ) - みるふぃーゆさん» ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞわざわざコメントありがとうございます……更新頑張ります……！！ (2021年3月1日 18時) (
レス) id: 06f9fd4453 (このIDを非表示/違反報告)
みるふぃーゆ(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです！！続きが更新されるのが楽しみです^_^ (2021年2月28日 21時) (レス) id: ed7d8d6f10 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鏡花 | 作成日時：2020年10月11日 11時
