人質が一人。 ページ11
☆
マイキー side
アイツは、Aと出会ったのは学校帰りに千冬と並んでいるのを見たのがキッカケだった。興味本位で絡んでみたらめちゃくちゃ良いやつで初対面の俺にも気さくに話しかけてくれた。ケンチンも場地もいい奴だなって言って東卍の一員に加えることにした。喧嘩はあんまりしなかったけど、アイツがいるだけで場の空気が一転するみたいだったから。
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「･･･ぇ、」
「Aちゃんに･･･叩かれ、って」
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そう、アイツは場の空気を一瞬で変えちまう。それは本人がいなくてもだった。俺と場地の幼馴染だった柚李羽は親の都合で転勤していたが最近戻ってきてまた絡むようになった。Aが優しいなら柚李羽は大人しいって言葉が当てはまると思う。人見知りだから少人数の友達しかいないアイツがまさか頰を腫らして来るなんて思ってなかったからあの時はケンチンと一緒に心底驚いてた。
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「･･･Aのとこに行こう」
「だな、」
.
Aと話をしていたら急に柚李羽を叩いた、そんなこと最初は信じられなかった。アイツはそんなことする奴じゃない、ケンチンも俺も三ツ谷も皆も知ってるから。だから話をしようとした。何か理由があると俺は本気で信じてたから。
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『やってませんけど、』
「うそっ、思いっきり平手してきたじゃん･･っ」
『･･･はあ。めんどくさ、』
.
アイツは自分がやった、と怠そうに呟いた。理由を聞いても柚李羽が知ってるというばかり。でも当の柚李羽は心当たりがないというばかり。イラつく俺は本心を言えと圧をかけてアイツに向けて言い放った。【やりましたけど、何か？】･･･Aは、ハッキリとそう言ったんだ。
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「すみません･･っ」
「なんで千冬が謝ってんだよ」
「俺が連れて来たようなもんすから･･･」
.
結局、アイツは最後の最後までその理由を話さなかった。女に手を出さない、規律を乱したアイツは除名すると決定したその日にそのことを本人に伝えるとアイツは悲しむどころか喜んで去って行った。本当に、アッサリと。
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「･･･っんなんだよ、くそっ」
.
一年過ぎたか過ぎてないかぐらいの間柄でも仲良い自信はあった。だからこそ話してほしかった。ちゃんと本心を聞きたかった。でもアイツは去る背中に線を何十本も引いて行くんだ。苛立ちの意味の分からなさに打ちひしがれる日々。･･･でもそれは天竺との抗争日当日。ヴィランとして舞い戻ったAによって全て壊された。
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橙沼(プロフ) - もう更新されないんですか…？この作品凄く好きです。 (12月30日 17時) (
レス) id: 672b289667 (このIDを非表示/違反報告)
👾 - 最後の荼毘くんのセリフかっこいいでか (2022年4月5日 7時) (レス) @page29 id: 3421e64136 (このIDを非表示/違反報告)
黒百合 - 更新まってます (2021年11月20日 21時) (レス) @page27 id: 3421e64136 (このIDを非表示/違反報告)
夾(プロフ) - リィさん» そうです！ちょっと変えて使ってしまいました･･･(汗)気付いてくださって嬉しいです！更新頑張ります！これからも宜しくお願い致します！ (2021年10月22日 23時) (レス) @page20 id: 54a1d0bb57 (このIDを非表示/違反報告)
リィ(プロフ) - 目標が2人のページ！！！！魔法少女サイトの管理人 弐だぁぁ！！！あっちょっと質問。弐のセリフをちょっと変えて使ったんですか？すっごいおもしろくて大好きになりました！！！更新頑張ってください！！！ (2021年10月21日 12時) (レス) @page7 id: 3d8772a864 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夾
| 作成日時：2021年10月19日 20時
