【暗殺教室】ねじれの位置【磯貝悠馬】 (ページ10)

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ねじれの位置が8つページ10

『今日、カルマとなんか話してたみたいだけどどうした？
何か変な事言われた？何かあるならちゃんと頼れよ』

友達追加すらしていない彼からのメッセージをスルーするのはもうこれで3度目である。

「おはよー小野寺ちゃん、何…彼氏から？」

席に付いてそんな彼からのメッセージを確認していると後ろから声を掛けられた。今日のお喋り代と言わんばかりに飴を1つ机に置く。

「おはよ、はちみつ味なんて珍しい」
「んーイチゴミルクばっかりじゃ飽きるでしょ」

私もポーチを取り出して三角形の上がイチゴ味でしたは普通のチョコレートである有名なお菓子をカルマに手渡す。

「飴以外も持ってんじゃん。小野寺ちゃんこういうの好きなんだ」
「…別に」

もう1度、スマホが振動する。受け取ったメッセージは彼にしては凄く短いメッセージだ。

『なんでカルマとそんなに仲良いの』

クラスの中に溶け込んで空気になっているこの空間を読み取れたのはきっと彼だけだろう。

「さぁ皆さん、席に着いて。新しい先生を紹介します」

あの怪物がいつもよりもニヤニヤを倍増させて入室して来る。そして珍しくSHRに烏間先生が入って来た。その理由はきっと、先刻の殺せんせーの言葉と入室して来たもう1人が理由だろう。

「今日から来た、外国語の臨時講師を紹介する」
「イリーナ・イェラビッチと申します
皆さんよろしく！！」

隣からブッ、なんて吹き出す音がした。まぁ気持ちは分かる。イリーナとか言った新任講師は超生物にくっついて離れないのだ。まるで恋人である。

「あれは何？色仕掛け？」
「かもね～。此処に来るって事は''そういう事''でしょ」

そう言った後、カルマは殺せんせーを観察する。気になるのは彼の顔色だ。これまで沢山の色を見せて来た怪物だが、今回はどんな表情を…って。

「ふっつーにデレデレかよ」

カルマの絶対零度の瞳に思わず鼻で笑ってしまった。怪物は生徒が引いている事に気付いているのだろうか。