【暗殺教室】ねじれの位置【磯貝悠馬】 (ページ41)

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ねじれの位置が39つページ41

2時間目、3時間目、その日は1日中ずっと機械仕掛けの転校生の攻撃は続いた。そして翌日、彼女に対してこのクラスの生徒が取った行動は……。

「殺せんせー、これでは銃を展開出来ません。高速を解いて下さい」

彼女の体一面に貼られたのはガムテープ。昨日は6時間みっちり彼女は射撃をしたお陰で授業が全く進んでいない。そりゃこうなる。

「どー考えたって邪魔だろうが。
常識くらい身に付けてから殺しに来いよポンコツ」

寺坂竜馬はガムテープをクルクルと回しながらそう言った。

「ポンコツにポンコツって言われて可哀想」
「邪魔なのはどっちなんだろーね」

先に言ったのは私、続いたのはカルマ。
寺坂竜馬は此方に怒鳴り付けて来るが聞こえないフリをした。そういう所がポンコツなんだよ、非常識人代表。

今日は驚く位に平穏な授業だった。

δ

そのまた次の日。この教室に舞い降りた転校生、自律思考固定砲台は驚く程変化していた。

「おはようございます、小野寺さん！
今日は素敵な朝ですね」

予鈴が鳴って暫く、教室に入ると自律思考固定砲台は萌え系アニメのヒロインの様になっていた。私は機械に目もくれず自分の席に付いた。
言葉を包み隠さずと、阿呆みたい。

「おはようA、凄いよな。
殺せんせーがやったんだって」

転校初日とは違う意味で囲まれている彼女を見つめながら悠馬はそう言った。なるほど、随分と形が違うのは奴が改造をしたからなのか。
生徒に危害を加えない、その契約の中に性能アップは含まれてないとでも言うのだろうか。小賢しい。

「所詮は機械。結局はあれが作ったプログラムで動いてるだけ、彼女自身に感情なんて無い」

発展も進化も、形を少し変えるだけで生活を豊かにするし、軍事兵器にもなる。それは人類が歴史を学ぶ中で笑った事だ。この自律思考固定砲台はその事を証明していた。

彼女の生活態度を決めるのは、親だ。