【暗殺教室】ねじれの位置【磯貝悠馬】 (ページ26)

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ねじれの位置が24つページ26

居場所を誰かに求めてる限り、貴方の居場所なんて何処にも無い。

そう言おうとした瞬間、違う誰かの声が聞こえた。

「俺等と仲間になりゃいーんだよ。
俺等もよ、肩書きとか死ね！って主義でさ」

馬鹿なのか？神崎有希子は其処まで言ってない。

「エリートぶってる奴等を台無しにしてよ…なんてーか自然体に戻してやる？みたいな」

失敬、馬鹿なのだ。エリートぶってる奴なんてこの世には1人も居ない。必死になって皆がエリートであろうと願っているのだ。

「良いスーツ着てるサラリーマンには…女使って痴漢の罪を着せてやったし、勝ち組みたいな女にはこんな風に攫ってよ、心と体に二度と消えない傷を刻んだり」

糞野郎、心の中でそんな言葉が漏れた。頑張って来た人達の命を一瞬にして殺してグチャグチャにして、それに快楽を求めるなんて馬鹿げてる。

「俺等そう言うアソビ沢山して来たからよ、台無しの伝道師って呼んでくれよ」

「気持ち悪い」

恐らく声に出てしまったのだろう。必死に堪えて至って虫唾が走る物は気持ち悪いし、馬鹿げている物は吐き気がする。でも確実に、私の言葉は彼女から出たとある言葉をかき消した。

────ダアシッ

「何エリート気取りで見下してんだよさっきから！
お前もすぐに同じレベルまで堕としてやンよ」

思い切り殴られたのに痛みなんてまるで無い。私はこれ以上相手を怒らせない様に目線を合わせずに虚無で居る事を務めた。

「いいか、今から俺等10人ちょいを夜まで相手して貰うがな、宿舎に戻ったら涼しい顔でこう言え。
楽しくカラオケしてただけですってな。
そうすりゃだ～れも傷付かねぇ」

反吐が出る。

「東京に戻ったらまた皆で遊ぼうぜ。
楽しい旅行の記念写真でも見ながら…なァ」

此奴は何をしたいのだろうか。阿呆みたいに欠点を自慢して他人を底辺まで陥れて同類にして。糞野郎以下である。

「お、来た来た。
うちの撮影スタッフがご到着だぜ」

事実から目を逸らさせない為の証拠品を取るのだろう。バラされたく無ければ一緒になれ。そう言いたいのだろう。何をしたって屑は屑なのに。