Sixth.可愛かった ページ15
Aside
キ「っどうしたんだよｗｗｗ」
私の反応が可笑しかったのか、キヨさんは笑い出した。
『っわ、笑わないでください！ びっくりさせるキヨさんが悪いです……』
ココアをテーブルにおいて、ソファーにもたれかかったキヨさんは、こっちおいで、と私を手招きして誘った。
『……なんです？』
言われた通りキヨさんのところへ行くと、キヨさんは私を膝の上に乗せ、ぎゅっと抱きしめた。
キヨさんの熱なのか、私が熱っぽいのか。
ものすごく暑く感じた。
キ「……あのさ」
『っ、は……い……？』
胸がざわざわして、キュッと締まるような感覚に襲われる。
キ「……ツインテール、可愛かったぜ」
『……そ、ですか？……ありがとうございます』
息が丁度耳元にかかって、私の鼓動が早くなる。
キ「……ありがとな。助けてくれて。あのままだとやばかったなー……」
『……大丈夫、でしたか？ キヨさん、人と話すの苦手でしょ？』
キ「……ん」
彼の掠れた声が、私の耳元で聞こえる。
何度も染め直しているのにふわふわな髪の毛を、私は撫でてみた。
『……キヨさん、今日はありがとうございます』
キ「……んーん、全然。これからもっと楽しいとこ連れてってやるから」
"これからも"ということは、これからも、ずっと一緒にいてくれるということだろうか。
『……ずっと、一緒にいてくれますか？ ……どこにも、行きませんか？』
ハッと息を飲み込むような、そんな音が聞こえて、彼は私の頭を撫でてくれた。
キ「……そんなの、お前がどんなに嫌って言ってでも一緒に居てやるよ」
『……ふふ、それは嫌ですよ』
キ「なんだよ。一緒に居てほしいんだろ？」
『嫌って言ったら離れてくださいよ(笑)』
キ「じゃ、今は嫌じゃねえんだな？」
『……嫌じゃないです』
キ「……素直じゃねーなー」
"どうせなら好きですって言えよ"と、キヨさんは笑った。
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作者名：神風 | 作成日時：2018年2月3日 21時
