Third.相談 ページ12
Aside
次の朝、私は7時位に起きて、朝ご飯を作る。
あまり凝ったものは作れないので、トーストとスープ、あとサラダだけだ。
もう少しで作り終わるので、とキヨさんを起こしに行く。
『キヨさん！ 起きてくださーい！』
キ「んー……やだ」
『んむむ……起きてください！』
キ「んー……無理」
『無理なんですか……うーん』
キヨさんから手が伸びてきて、私の腰を掴もうとする。
朝ご飯を食べなければいけないので、とりあえず1歩後に引いた。
キ「……何で避けるの」
『朝ご飯を食べなきゃダメだからです』
キ「んー……しょうがないな」
『はい、起き上がってくださいねー』
キ「介護士かお前は」
何ですか、そのツッコミはと言わんばかりに見下ろすと、キヨさんは黙って立ち上がった。
＊＊＊＊＊＊＊
キヨside
『あの、私も働いた方がいいですよね……？』
数分前、こいつはそう言った。
どういう訳か聞けば、
"私は働いていないのにキヨさんだけに働かせるのは嫌です"
という何とも嬉しい事だった。(普通かもしれんけど)
キ「……確かにさ、それは嬉しいんだけど」
『……はい』
キ「……お前が心配なんだわ。……てことでさ、ここで家政婦みたいなことをやってほしい」
彼女は、少しだけ驚いた顔をして、
"それだけでいいんですか？キヨさんにはお世話になってますし……"
と申し訳なさそうに言った。
キ「いーんだよ。……変な仕事とかされるより、俺のためになる方がいいし」
Aはあんま学校とか行けてないらしいから、変な仕事とか、変なこととかに巻き込まれたら困る。
とりあえず、無事で居てほしいというのが俺の本音だ。
『……ありがとうございます。私、頑張ります！』
キ「ん。じゃあ今日は何すっかなー」
『まだ10時ですかぁ……やることないですね』
俺は編集をしてもいいが、昨日みたいにAのやることが減るのはなー……
『……キヨさん、あの』
キ「んー？」
『えっと、私、そのー……あのー……』
急にもじもじして何かを言い始めたA。
別に何でも聞いてやるから、言ってみろよと言うと、遠慮しがちに口を開いた。
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作者名：神風 | 作成日時：2018年2月3日 21時
