3人目 ページ7
「…丸子が……帰ってこんのや…
いつもは絶対に門限通りに帰るはずの丸子が
帰って来おへん…」
「マル…
はいべえさんって知ってるか?」
お兄ちゃんがマルの背中をさすりながら言った。
「丸子がよく言ってたんや。
俺らにははいべえさんでいなくなった友達がおるから絶対にやっちゃいかん
って言ったんやけど…」
「…ごめんなさい、私たちしちゃいました…」
「…錦子ちゃん……」
丸山くんの悲しそうな目。
やっぱり、はいべえさんは本当にいるんだ。
〜♪
誰かの電話がなる。
「…錦子ちゃん、電話なってるで。
…すば子ちゃんからや。」
丸山くんに電話を渡してもらい、
私は電話に出た。
「もしもし、すば子ちゃん?」
「…聞いたか……?」
「丸子がいなくなったって……?」
「…聞いとったんか……
私は兄ちゃんに聞いてん…
丸山くんが兄ちゃんに助け求めたらしくて
別々で探してんねん。」
「丸山くん、今家にいるよ。」
「…そうなん?
じゃあ、私も行こうかな。」
「ダメ!」
普段滅多にすば子ちゃんに声をあげない私が
必死に止めた。
理由は一つしかない。
「今は夜だよ、
くらやみ好きのはいべえさんが
すば子ちゃんを連れてったらいかん。」
「…やっぱり、はいべえさんのせいやんな…?
倉子も安子も丸子も…
はいべえさんが連れてったんやな…?」
「そうや…絶対にそうや……」
ピンポーン
電話越しにインターホンが鳴る。
どうやら、
すば子ちゃんのお家でなったらしい。
「あ、オカン、私でるわ。
誰って…兄ちゃんやろ。
あ…錦子、気をつけてな。」
「…おん、すば子ちゃんも気をつけてな。」
私は不安になりながらも電話を切った。
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ハル(プロフ) - みつばさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました! お兄ちゃんたちが助け出すお話…できたら頑張ってみます! 書けなかったらすいませんっ…^^; 面白いと言っていただけて嬉しい限りです!ありがとうございます! (2017年12月28日 14時) (レス) id: a1d9ec8253 (このIDを非表示/違反報告)
みつば(プロフ) - とても面白かったです!はいべえさん続き見てみたいなって思っちゃいました(´._.`)お兄さん方の妹さんを取り戻すようなお話しが見てみたいなぁなんて汗とにかくとても面白かったです!! (2017年12月26日 0時) (レス) id: 61c4e22e0d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2017年12月8日 17時