Sugar ( おれんじ ) (ページ8)

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水曜日の夕方。

いつも通り、仕事をこなしていたら

『んでよぉ、この前…』

『ぎゃはははっ(笑)』

「い、いらっしゃいませ…」

いるんだよね時々、困ったお客さん(汗)

『ブラック～』

『俺も同じのでお姉さん』

「かしこまりました少々お待ちください」

店内騒がれたら困るなあって思いつつ、コーヒーをいれていく。

「お待たせしましたブラック2つです」

『さっきのは傑作だったよな(笑)』

『マジ笑ったわぁ(笑)』

悪い予感は的中。さっきからずっとガヤガヤしてるし、
しまいには禁煙なのにタバコを吸いはじめた。

「お客様すみません、店内では禁煙でして、」

『あぁ？こっちは金払ってやってんだぞ？それくらい許してくれよ』

「すみません、この店の決まりで、」

『うるせえなぁ、 …よく見たらお姉さん可愛いね？？』

「はい？」

『ほんとじゃん！ねえねえ仕事抜け出して遊びに行かね？？』

「いや、それはっ」

『いいじゃん？楽しいからさあ』

私の手を取って、クルクルと撫で始める。

「や、やめてくださいっ」

必死に抵抗するけど男の人の力には勝てなくて。

「その手離したらどうです？」

腕をグッと引かれてその男から距離をとる。

後ろを振り返ったら、

「…あっ」

横山さんが見せてくれた写真の男性が立っていた。