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過去 ページ33

nao side

愛「過去……って、え……?」

『……正直、そこに書いてある『宝箱』のことは、残念ながら今は皆目見当もつきません。なので、思い出すか、母さ——お母さんとの思い出から推測するしかないのでしょう。
……けれど、多分小坂さんや宮田さん、客観的に見た方がわかりやすいかもしれません。

それと……』

菜「それと……?」


『……純粋に、知っていてほしいんです。ゆきのこと、わたしのこと……。わたしがこれまでこんな態度を取っていた理由とか……お母さんの、こととか。
なんとなく、小坂さんと宮田さんには、知っていてほしいんです』


つい、口をぽかんと開けてしまう。

まさか、Aからそんな言葉が聞けるなんて。

すると、まながふっと微笑んで、

愛「そっか。……ありがとう」

『……はい。

……ゆき、おいで』

不思議そう、かつ退屈そうに会話を聞いていたゆきちゃんが、Aのところに行き、Aの膝の上に座る。

「なぁに、おねーちゃん。ゆき、ちょっと眠い」

『聞きたいことがあるんだ。

……小坂さんと宮田さんに、お母さんのこと、話してもいいかな?』

「いーよ!なおちゃんと、まなもちゃんなら、いいよ」

ニコッと笑ってそう言うゆきちゃんに、Aも微笑んで、


『ありがとう。……難しいお話してたから眠くなっちゃったね。寝てていいよ』


ゆきちゃんは膝からおりて、今度はAの膝を枕にするように頭を乗っけて、すやすやと眠り始めた。

Aはそんなゆきちゃんを愛おしそうに見た後、なおたちに向き直る。

『お待たせしました。……全部、お話します。

……どこから、話せばいいのかな』

菜「……キツイとこは、無理に話さんくてええからな」

『……はい』


こくん、と頷いた後、Aは過去を懐かしむように、話し始めた。

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123 - テスト (2021年12月1日 22時) (レス) id: 3aa6a8a473 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月6日 18時

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