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your side

久々に、悪夢以外の夢を見た。

穏やかに笑っているお母さんが、目の前に立っている。

『……お母さん』

けれど、触れようと手を伸ばしても、なぜか届かない。

すぐ近くにいるのに。

『……お母、さん……?』

お母さんは困ったように笑っている。

『……そっか、これは、夢なんだね』

——だから、触れられないんだね。

そう言うとお母さんは、ゆっくりと、歩き始める。

けれど、止めようとは思わない。

そのまま見送ろうとして……言い忘れたことがあるのに気づいて、急いで口を開き、叫んだ。


『お母さん……ありがとう!大好きだよ!』


——お母さんも、大好きだよ、A。


ゆっくりと振り向いたお母さんが、そう言った気がした。




『……ん……ここは……?』

目を開けると、見慣れない天井。

『あぁ、わたし昨日……』

そっか、あのまま寝ちゃったんだ。

隣を見ると、小坂さんが寝ていた。

『……やっぱり、なんだかお母さんに似てるなぁ……』

欲望に負けて、寝ている小坂さんにぎゅっと抱きつく。

少し恥ずかしいけれど、小坂さんは寝ているし、バレなければ……

菜「……かわええことするなぁ」

『っ!?』

菜「おはよ。よく寝とったなぁ」

『な、小坂さん、起きて、いつから……っ!?』

菜「寝たふりしてただけで、もっと前から起きてたで。したらAが抱きついてくるから、かわいくて寝たふりやめたんよ笑」

『〜〜〜っ!?!!?//////』

羞恥に悶えていると急に扉が開いた。

「おねーちゃんおはよー!……あれ?顔まっかだよ?どうしたの?」

『なんでもないよ……///

というか、どうしたの?』

「あのね、まなもちゃんがお話があるって」

菜「まなが……?」


小坂さんとリビングに向かう。

愛「ああ、起きたんだ」

菜「それで、話ってなんなん?」

愛「それが……あのお母さんのノートに、紙が挟まってたんだけど……」

『紙……?』


まなもさんから差し出された紙を見ると、

菜「『Aへ、最後の発言に関して。成長したAならきっと届く、宝箱の中』……?」

『……』

愛「これ、Aならわかるかなって思ったんだけど……」

『……これについては、わたしの過去を知ったほうが手っ取り早いと思います』

菜「……え?」



『今からお話します。……わたしの、過去のこと。これまでに、なにがあったのか、全部』

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123 - テスト (2021年12月1日 22時) (レス) id: 3aa6a8a473 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年11月6日 18時

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