100 ページ10
100
みんなの前に現れたノーマンは、いつもの白いシャツ姿ではなかった。
ついに、この時が来てしまったんだね。
エマは俯き、全てを知っている年長者の顔色はいつにもまして暗かった。
レイの姿もない。
シェリーがノーマンに泣きつき、ノーマンがそれを優しくなだめている。
フィル「ノーマン・・」
ノーマン「フィル、僕の代わりに、エマとAを助けてあげて」
ママはふと顔を上げた。
ママ「エマ、レイは？」
エマ「医務室。見送りなんてしたくないって・・・」
そう、だよね。
ノーマン「ドン、ギルダ。レイとエマ、それにAのことをよろしく」
ドンとギルダはその言葉に強く頷いた。
ノーマン「エマ、みんなのこと頼んだよ。
A、君はしっかり・・・
.
生きてね。」
「ｯ・・・！」
ノーマンはそれだけ言うとトランクを手に取った。
行かないで。
私も、私もそっちに連れてって。
ノーマン「それじゃあみんな！元気でね！ばいばい」
笑わないで。
ばいばいなんて、言わないで。
ノーマンがママとともに歩き始めた時だった。
空気が一瞬ピリッと痺れた。
「？！」
エマ「ノーマン！！！」
あ、っと思った時には、エマが松葉杖を放り投げてノーマンの元へ駆けていた。
「エマｯ！！！」
声をかけてもエマは止まらない。
エマはノーマンに飛びつき、耳元に顔を寄せた。
エマ「________。」
エマが耳元で何かを言ったのか、一瞬でノーマンの顔つきが険しくなる。
もしかしてエマｯ！
「エマだめ！！」
なんで、なにしてるの。
壊さないで。
せっかく、私だって諦めがついたと思ってたのに。
それでは誰も救えない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1487人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
死神シエル - ノーマンが出荷される時泣いてしまいました。頑張って下さい。 (2021年1月7日 15時) (
レス) id: 0251ca6174 (このIDを非表示/違反報告)
ゆで卵(プロフ) - 続きを楽しみに待ってます！！ (2020年10月17日 12時) (レス) id: 18a070aa90 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 私は、この作品、大好きです！読みやすくて、たくさん、泣きました。ノーマン、生きてるのわかってても別れのシーン、泣けるんですよね....。それから、このお話の続編、見たいです！いつまでも待つので、いつか見たいです！ (2020年10月16日 21時) (レス) id: 656b92ea12 (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - 約ネバの小説の中で私の中ではほんとにトップの小説なので嬉しいです、、、、、！無理せず頑張ってください！！応援してます！大好きです、、！ (2020年10月14日 8時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
ゆで卵(プロフ) - めちゃくちゃ泣いてしまいました…！！！夢主の今後読みたいです！是非、続編出してください！！ (2020年10月10日 18時) (レス) id: 18a070aa90 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：青ノ林檎
| 作成日時：2019年3月31日 10時
