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...
フィル「ママっ・・・え、A・・・？」
「フィル、ただいま。」
私たちがハウスに戻ると、たくさんの子供たちが待っていた。
ママ「みんな無事に逃げたわ」
フィル「え？」
フィルの瞳に、今の私はどう映ってるのだろう。
私はフィルを優しく抱き寄せ、耳元に顔を寄せた。
「フィル、全てあなたに任せてしまってごめんね。
みんな無事に逃げられた。
安心して、フィルならうまくできる。
いつか、迎えに来るから」
フィル「A・・・」
フィルは震えた声で、弱々しく私の名前を呟いた。
ママ「さぁ、行きましょうか。」
ママは小さな子供達をあやし、もう少し待つよう伝えると、足早に私の手を引いた。
トランクを持つことも、汚れた衣服を着替えることもなく、私はママに連れられるがまま門へと歩いていった。
見慣れた景色が、どんどん遠ざかっていく。
コニー『A髪結んで！』
ドン『A俺と勝負だ！』
ギルダ『Aは優しいね』
エマ『鬼ごっこしようA！』
レイ『はよ、A』
ノーマン『A！』
もう懐かしく感じる、記憶に残っている声たち。
11年間、私はここで育ったんだな。
「楽しかったなぁ」
そう、過去の感傷に浸っていると、すぐに時間は過ぎてしまったらしい。
気づけば目の前にあるのは門。
いつもはしまっている檻が今日はあいており、私は中へ足を踏み入れた。
ここからが始まりだ。
ママが扉の前で止まると、私の方を一度だけ振り向いた。
ママ「私はすぐにハウスへ戻らないといけない。Aとはここでお別れよ。
ごめんなさいね、今まで。
そして今までありがとう。
あなたは私の育てた、可愛くて、優秀で、家族想いの、大切な子供よ。
強く、生きなさい」
「うん、ママ。行ってきます」
ママ「・・・行ってらっしゃい」
ガチャン
扉が開かれた。
漏れる光から現れた1人の影。
？「こんばんはA。君を待っていたよ」
そう、手が差し伸べられた。
私は躊躇うことなくその手を取り、小さく微笑んだ。
「こんばんは。
私もずっと、この時を待っていました。」
.
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死神シエル - ノーマンが出荷される時泣いてしまいました。頑張って下さい。 (2021年1月7日 15時) (
レス) id: 0251ca6174 (このIDを非表示/違反報告)
ゆで卵(プロフ) - 続きを楽しみに待ってます！！ (2020年10月17日 12時) (レス) id: 18a070aa90 (このIDを非表示/違反報告)
ソラ - 私は、この作品、大好きです！読みやすくて、たくさん、泣きました。ノーマン、生きてるのわかってても別れのシーン、泣けるんですよね....。それから、このお話の続編、見たいです！いつまでも待つので、いつか見たいです！ (2020年10月16日 21時) (レス) id: 656b92ea12 (このIDを非表示/違反報告)
れ(プロフ) - 約ネバの小説の中で私の中ではほんとにトップの小説なので嬉しいです、、、、、！無理せず頑張ってください！！応援してます！大好きです、、！ (2020年10月14日 8時) (レス) id: 7701c78eca (このIDを非表示/違反報告)
ゆで卵(プロフ) - めちゃくちゃ泣いてしまいました…！！！夢主の今後読みたいです！是非、続編出してください！！ (2020年10月10日 18時) (レス) id: 18a070aa90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青ノ林檎
| 作成日時：2019年3月31日 10時
