【HQ】山口くん。弱虫くん。Ⅱ (ページ19)

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＊弱い虫 039 ページ19

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貴方side

「ごめん。私のせいで」

山「大丈夫だって！・・・でも、怒られるかな」

私が謝ると、急にあたふたしだす忠に、

自然と笑みが溢れた

「どうだろ」

体育館までのちょっとした距離

過去を打ち明けて

少し、いや、それ以上にスッキリした。

山「着いたね」

二人で顔を見合わせて笑った

「私さ、先輩にも話す。」

目の前の扉に目を向けて

ただ一点にそれを見つめて呟いた

山「うん」

「入ろっか」

錆びた重い扉に手を伸ばした

「すいません。遅くなってしまって」

澤「あぁー、本当に遅かったなー」

笑ってる。

笑ってるけど、全然目が______

山「俺が振り回してしまって」

澤「・・・そうか。まぁいい。父兄の方からスイカ貰ったから、休憩するぞ」

そういうと手を叩く澤村さんにみんなが振り向く

澤「休憩だ！」

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終わらせよう。

赤葦先輩に、

伝えよう。

「赤葦、先輩！」

名前を呼ぶと、少し驚いたような表情をした

「お話があります」

それを聞くと、赤葦さんは小さく頷いた

赤「どうかした？」

「・・・ごめんなさい」

赤「え？」

「私、ずっと赤葦先輩のせいにしてたんです」

____本当にごめんなさい

頭を下げる私に、赤葦さんは頭を上げてと近寄った

唐突な謝罪で、

自分でも笑えてくる

赤「・・・俺、別に何も」

「そうだったとしても、謝りたくて。

私が馬鹿なだけだったって気付いたんです

あの頃、痛くて、

孤独で、

苦しかった。

その感覚に抜け出せなくて、先輩のせいのしてたんです

でも、

忠が、救ってくれました」

そういった瞬間、

先輩は目を丸めた

赤「それって、」

「もう、大丈夫です

本当に、迷惑ばかりかけてすいません

ありがとう、ございました」

自然と目元が緩くなるのがわかる

指先で目元を拭った

赤「立ち直れたんなら、それでよかった」

・・・、

もう、何も言わずに

小さく頭を下げてその場を去った

無性に泣きたくなるのは何故だろうか

『A・・・。』

あぁ、

好きだったんだ。

赤葦さんのこと。

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さようなら。

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