【HQ】山口くん。弱虫くん。Ⅱ (ページ18)

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＊弱い虫 038 ページ18

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赤葦さんとは、そういう関係だったんだ。

ならなんで、

Aは、赤葦さんのこと______

「赤葦先輩、私が虐められてるのを知って、クラスの女子に、もう関わらないでほしいって、」

「女子たちは、逆上したよ。矛先は私に向いたけどね」

あぁ、なるほど。

赤葦さんは、助けようとして、そしてそれが仇になったと・・・

なんでそんな時に、俺はいてあげれなかったんだろ

悔しい

「私さ、カッとして、赤葦先輩に酷いこと言って、それでこっちに来た」

あっちは息苦しかった。

結局私は、

逃げたんだよ。

そう最後に付け足した

「ごめんね。忠。」

「弱いのは______、

私だったんだ。」

そう笑ったAが、いつも以上に小さく見えた

山「Aは、弱くなんか、」

「誰だってそういうよ。強いのは、忠だよ」

強くなんかないのに、

ずっと、Aのこと、放ってたのに

・・・あぁ、今、強くならないと。

今、強くなるんだ。

助けないと

『いつか、忠が強くなって、

私のこと助けてね』

赤葦さんにも頼まれたじゃん

山「ねぇ、聞いて？」

「ん？」

山「Aは、弱くない。

悪いのは全部、Aよりももっと弱い人だよ。

だから、大丈夫」

Aの背中に腕を回した

ビクッと肩が震えた

山「俺、Aが辛い時に居てあげられなくてごめんね」

「う"、うん・・・」

少し涙ぐんだ声だった

山「俺が、側にいるから。」

君が笑っていてくれないと悲しい

君がいないと寂しい

君が苦しんでると、俺も苦しい

ずっと隠していた気持ち

君が消えてから塞いだ想い

今伝えたら、

ずるいかな。

でも_____、

山「好きだよ。」

君に届くといいな。

「・・・いいの。私で？」

山「Aじゃないと嫌なんだよ」

そう笑うと、Aも笑った。

俺が、全部受け止める。

俺が強くなって、今度こそ守ってみせる

「ありがとう。」

山「帰ろ？みんな待ってる」

弱虫なんて、

捨ててやる。

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