【約ネバ】太陽が枯れた。 (ページ4)

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No.03 ページ4

▽.

「あ、笑った」

俺の顔を見て、Aは嬉しそうに目元を細めた。

俺たちの周りにだけ、暖かい風が吹き抜けたような、そんな感覚が襲った。

「怖いのどう？」

レイ「あぁ、もう大丈夫だ」

俺がそう言うと、Aは俺の腕の中からするりと身を離した。

それがどこか名残惜しくて、俺は少し腕を伸ばしてしまう。

「レイ？」

レイ「！なんでもない。それより朝飯いくぞ」

「うん！！」

俺がベッドから降りると、Aもそれに続いてついてくる。

俺はあっと一度振り返ると、ちょうどついてきていたAが俺の体にぶつかった。

「いたぁ！」

レイ「あ、すまん」

「急に止まらないでよ・・・」

レイ「ごめん。鼻ぶつけたのか？赤い。」

「そうみたい。まぁ、これくらいなら大丈夫だよ！それよりどうしたの？」

レイ「・・・あ、いや」

やっぱりなんか恥ずかしいし、やめとこうか。

「はっきり言って！レイはいつもそうやって溜め込んじゃうんだから」

Aは赤い鼻先をツンとさせて言った。

俺はそれが面白くて、また少し表情が緩むのがわかる。

レイ「・・・ありがとうな」

俺はそれだけ言うと、足早に部屋を出て行った。

「・・・・レイが、ありがとうって言った。」

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