検索窓
今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:20,611 hit

11話 鬼の所業 ページ13

空に茜がさす頃、煉獄とAは冨岡と合流するために町を出た。

『いや、ほんと…。すみません煉獄さん。』

「何がだ?」

『その、宿、二人分取らせてしまったのでしょう?』

Aが寝ていたのは、煉獄が任務のために寝泊まりしていた近場の宿。そこにAは連れてこられたので、当然二人分の額が発生する。

いくら話せる仲とはいえ、柱なのだ。上司にお金を出させるのは非常に申し訳ない。

「なんだ、そんな事か!」

パァ、と煉獄は顔を明るくした。

「ならばこれから迎える鬼を切ればいい!」

「うわあ、それはしんどいです。後で払いますね。」

だって上弦がいるかもしれないのだもの。Aはため息をついた。

煉獄にこんな悪態がつけるのも長年の付き合いのおかげ、他の隊士ならばげんこつが飛ぶであろう行為だ。煉獄は何一つ気にもせずに歩く。


「君はそうやっていつも………もう甲になったんだ、もっと自信を持ったらどうだ?」

「まぐれですよ…、それに今どき暗器使いなんて古いですしね。」

Aの羽織の中のに仕込まれた暗器はおおよそ100以上。その一つ一つの重さは然る事乍ら、日輪刀のような役目を果たす優れもの。故にAの羽織の重さは赤子を何人も抱いているかのような重さなのだ。

「……よもや、その重さで激しい動きができると言うのに。」


そう、甘露寺の従姉妹もまた特異体質であった。











冨岡義勇との待ち合わせの場所、待ち合わせ場所にするには一風変わった場所。お地蔵様が道の両脇に並び、それが山の奥まで続く。

そして、地蔵道の奥には寂れたお寺があり、おおよそ、そこが奴らの根城。



しばらく歩くと、地蔵の中に奇抜な半羽織が見えた。

「待たせたな!」

『ッス。』

「待ってはいない。」


たった一言呟いた。自分の感情を伝えるのが下手くそなのは相変わらずのよう……。

「では、今回の作戦だが……。」

ようやく合流したと、煉獄は今回の任務の作戦をひとしきり話した。

作戦やはこうだ、まず煉獄が地蔵道を行き鬼をおびき出す、Aと冨岡は山から逃さないように各方角に待機し鬼を斬る。と言ったところだ。

「A。」

『なんですか、冨岡さん。』

「18の娘ばかり狙われると聞いた。お前歳は―――。」

『…………エッ今年で18です。』

「そうか、気をつけろよ。」




そう、女性がよく行方不明になるそうだ。それも、18の娘ばかり。極めて異質。まさにに鬼の所業。

『帰りたい……。』

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←10話 重なる影



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (38 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
115人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 竈門炭治郎 , 甘露寺蜜璃   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:八咫烏@地獄鴉 | 作成日時:2019年9月15日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。