マリーゴールド ページ29
·
事件が起きたのは入学式から
1ヶ月経った日曜日の昼下がり。
大学生活にも慣れてきて友達も出来た頃。
「Aこれプレゼント」
北斗から渡されたのは何の変哲もない箱だった。
『ありがとう今日何の日だっけ?』
「何の日でもないよ」
『開けるね?』
「どうぞ」
箱を開けると鍵が入っていた。
『鍵?誰の?』
「俺達の鍵」
『??』
「家借りました許可なくすみません」
『うぇ!?はい!?同棲ってこと!?』
「うんお母さん達には許可貰ってる」
『うわぁ…え…ほんとの話なんだよね?』
「ほんとの話」
『北斗ありがとう嬉しい!でもさ』
「でも?」
『相談して欲しかった北斗1人で絶対大変だったでしょ?』
「契約とかはちょっと大変だったかも」
『同棲するからには辛いこととか分け合っていこうね』
「はい」
『お家は?いつから住めるの?』
「もう住めるよ場所は大学の近く」
慣れてきたとは言えやっぱり電車通学が辛かったから
私は北斗に感謝しか無かった。
『…北斗』
「俺って出来る男でしょ?」
『うん本当にかっこいい』
「じゃあ引っ越しの準備しようか」
『とりあえず服とかだけでいい?』
「いいよ」
『テレビとかは?』
「テレビとかの日常家具は揃ってるから」
『北斗そんなお金どこから出てくるの?』
「バイトでめっちゃ稼いだから」
『私も家賃とか光熱費とか払うからね?』
「じゃあ後で相談しよ」
そんな話をして引っ越しの準備をして
私は新しい家に足を運んだ。
277人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:花桜彩 | 作成日時:2021年5月21日 2時