キンモクセイ【松村北斗】 (ページ34)

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キンモクセイページ34

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お母さんが作ったカレーを食べた。

「美味しかったです！」

母「ほんと～？ありがとう」

『ね？言ったでしょ？お母さんのご飯美味しいって』

母「そんなこと言ってたの？もう恥ずかしいわ～」

『…お母さん話していい？』

母「うんでも待ってお兄ちゃん呼んでもいいかしら？」

『うん』

お母さんはお兄を呼びに行くためにリビングを出た。

『ほく、、手握ってて』

「いいよ」

手を握ってお母さんとお兄が来るのを待った。

優吾「なに？これ？結婚の挨拶？」

とお兄は茶化しながら部屋に入ってきた。

手を繋いでるからそれっぽくて手を離そうとするけど

北斗はずっと握ってくれていた。

『あのね、私、、記憶が戻ったの。。』

優吾「え！？」

母「…」

戻った記憶の詳しい話をした。事故のことも。

泣かないと決めていたのに結局泣いてしまった。

北斗の手は繋がったままで安心した。

母「…よかったぁ」

想像していた反応とは違って驚いてしまった。

母「いつか信じてたわ記憶が戻ること」

『そうなの？』

母「戻らなかったらそのまま墓場まで持って行こうと思ってたけどね」

『…言ってくれてもよかったのに』

母「事故の記憶辛いでしょ？だから言わなかったのよ」

『私知らない間にお母さんに迷惑かけてたんだね』

母「迷惑じゃないわよ」

『お母さんありがとう』

母「こちらこそ生きていてくれてありがとう」