誰ですか【d!】 (ページ7)

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そのまま授業が過ぎ放課後になった

zm「よし、じゃあ行くで！」

『わかった』

鞄を持つとゾムさんに手を引っ張られる

そして走り出す

意外とゾムさんは早くついていくのに精いっぱい……と、いうわけでもなく景色が流れる様子を見れる程の余裕はある

zm「………」

ちらり、とこちらを見たゾムさんが何を思っているのか、私は知らない

連れられてきた先には大きなドアがあった

教室のドアとは違う、重量感のある扉

見上げるとそこにあったのは「生徒会」と書かれたプレート

……生徒会？

『え、ゾムさん……？？』

zm「よし、ついたで！」

ついたで、じゃないんですよ

どういうこと……？？

zm「邪魔するでー！！」

「邪魔するなら帰ってー」

zm「わかったぜ！いやー、今日仕事なくて嬉しいわ～」

「ほんまに帰んな！！！」

関西独特の挨拶をしてから中へ入る

「んで、その子がゾムの言ってた子やんな？
　……ぱ………な……」

黒色の髪の毛に赤い瞳をした男性が私を見て首をかしげる

小さく呟いた声が何を言っているのかは聞き取れなかった

tn「俺は桃瀬豚平や
　トントン、って呼ばれとるでそう呼んでくれればええで」

『…聞いているかもしれませんが、私は桜木Aです
　宜しくお願いします……えっと、トントン先輩？』

名札のようなバッチが私やゾムさんの色とは違ったので多分先輩だろう

そう思って"先輩"と付ける

tn「おお、よく俺が先輩やってわかったな
　ゾムから聞いたん？」

『いえ、名札のバッチの色が違ったので』

tn「それやと1年かもしれへんで？」

『……なんか、"先輩"っていう感じがしたんですよね
　よく、わかんないんですけど』

勘だがこの人は私より立場が上な気がした

どうしてこう思ったのかはわからない

tn「！…そうか」

少し驚いたように目を瞬かせたトントン先輩

zm「ふーん！！他はいないのかぜ？」

tn「あー、もうすぐ来ると思うで
　お前が早すぎんねん」

zm「なるほどだぜ！！
　じゃー、A！」

『？』

zm「これ手伝ってく…」
tn「おいごらゾム」

机に置かれた資料を指さして懇願したように私を見つめたゾムさんだったが言い切る前にトントン先輩に叩かれていた