誰ですか【d!】 (ページ4)

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「え、」

「…………」

抱きしめていた人の手が少し緩まる

そしてするする、と離れていった

「ほ、ほんまに覚えてないん……？？」

『あの、その…覚えてるってなんですか？
　覚えてるも何も私たち初対面ですよね……？』

「ぇ、あ……」

「シャオロン……」

「っ……ごめんな、大切な人に似とってちょっと勘違いしてもうて…w」

はは、と笑って頭をかくその人

本当にそうなのだろうか

『…………』

というか私はどうすればいいのだろうか？

一緒にご飯を食べよう、とは言われたものの知らない人と食べることは私にだって難しい

zm「…あ、俺の名前は鳥井希や
　皆からはゾムって呼ばれとるで」

sho「俺は黄山紗緒や
　シャオロン、って呼ばれとるからそう呼んで欲しい」

と、私の心を読んだように自己紹介をしてくれた

『鳥井さんとシャオロンさんですね』

zm「え、なんで俺だけ名字…？」

sho「ふはwゾム嫌われとるんとちゃう？」

zm「俺嫌われとるん！？」

『……いえ、別に…
　シャオロンさんはそう呼んで、と言ってたので呼んだだけです』

『言われてなかったらシャオロンさんも黄山さんです』

sho「え"っ」

zm「じゃあ俺のこともゾム！！ゾムって呼んで！！」

『？わかりました、ゾムさん』

zm「っしゃ！
　あ、あとその敬語も無しな」

sho「せや、ため口で喋って欲しいねん」

先程の様子とは打って変わり、にこにこの笑顔で話しかけてきたゾムさんとシャオロンさん

顔は2人共整っているため写真にしたら綺麗になるだろう

まあカメラを持ってないし持っていたとしても撮る気は一切ないのだが

『…わ、かった…？？』

sho「…！！」

zm「…！おん！」

私がため口を使うと、笑顔だった顔がもっと嬉しそうになる

そんなに私と仲良くなりたかった……？

でも先程の様子から見て何か裏があるような気がする

zm「やっぱ変わらないねんな……」

そう小さく呟いた声が嫌に耳に入った

やはり彼らは私のことを知っている

…じゃあ、どこで？