誰ですか【d!】 (ページ24)

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zm「……そうなん？
　まあ何か相談できることあったら言ってな」

『有難う』

多分気づかれた

何を、ということまでは悟られてないだろう

男子はこういう"女子の恨み"には気づきにくい

どこぞの小説でもそうだし実際そうだ

女子の視線に耐えながら私はゾムさんとの会話を続ける

zm「…あっ、せや！
　今日の放課後空いとらんか？」
　

その言葉をゾムさんが言った瞬間女子の視線がより一層強くなった

特にさっき話しかけてきた女子

" わかってるよね？ " とでもいうような視線が私に突き刺さる

　
『御免、私用事あって』

zm「そうなんか…じゃあまた今度行こな！」

『…………有難う』

また視線が痛くなった

そろそろ視線で穴開きそう……

そんなことに全く気付いていないゾムさんはウキウキで席へ戻って言った

『めんどくさ……』

思わず零れたその言葉

生憎周りには聞こえてなかったそうで、良かった…と小さく胸を撫で下ろした

放課後

「あ、来てくれたんだ」

『はい』

呼ばれた通りの校舎裏

丁度太陽がある側に校舎があるため影で暗く、女子生徒の顔はあまり見えない

「Aちゃん一人？」

『そうですよ』

「ならよかった」

「……ハァ、アンタさ…ふざけてるんじゃないの？
　なんで生徒会と楽しく話してんのよ」

「アンタみたいなのがいると"ファンクラブ"としても困るのよね
　元々ファンクラブは"生徒会と接触禁止な代わりに色々優遇してもらえる"って言う決まりなの」

「でもファンクラブに入らず生徒会と接触しようとするバカはいるのよね～、アンタもそんなタイプでしょ？
　ほんと見飽きてるの」
　

いや、そもそも私じゃなくてあっちから話しかけてきたんですけど

そんな言葉は口から出ない

否、出せない

今この女子を逆上させたら何があるかわからない

　
「転校生だから知りませんでした～、とかいらないのよ
　どーせこの学校も"生徒会目当て"で入ってきたんでしょう？」

「アタシたちそういうの迷惑してるのよね、やめてくんない？」