誰ですか【d!】 (ページ20)

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sn「Aちゃん」

とんとん、と優しく起こされるよなリズムで目を覚ます

ああ、寝てしまったようだ

『あ……おはようございます、』

sn「ん、おはようさん」

ふわり、と紙面が揺れた

sn「頭痛は落ち着いた？」

『はい、なくなりました』

sn「よかった
　 …じゃ、教室に帰りな」

『はい、有難う御座いました』

ペコリ、とお辞儀をして保健室を後にした

…………あれ、そういえば

『ここから教室って、どういけばいいの？』

しまった、聞いておくんだった

今更戻りずらいしなあ……なんて、思っていた

「＿＿Aさん？」

『？』

声がして振り返る

後ろに居たのは水色髪に橙の瞳の男の子

…なんで、名前を知ってるの？

なんていう疑問は持ちつつも少し何も思わない自分がいた

「……あっ」

その男の子は何かを思い出したように目を見開く

「すみません、先輩から名前は聞いていて！」

勝手に一人で喋り出した

『ああ、はい…』

ci「あっ、僕橙木智乃っていいます！
　先輩方からはチーノって呼ばれてるんでそう呼んでください！」

『チーノ……？』

……ああ、そういえば生徒会の人が言っていた

「 " チーノとショッピは？ " 」

多分その2人の1人、チーノさん

ci「それで先輩はどうしてここに？」

『えっと……知ってるかもしれないけど転校生で
　さっきまで保健室に居たんですけど、教室への戻り方がわからなくなってしまって…』

ci「ああ、なるほど！
　 ………保健室！？先輩、怪我でもしたんですか！？」

心配そうに私を見るチーノさん

『いえ、ちょっと野暮用でして』

ci「…そうなんですね！
　先輩のクラスは何クラスですか？」

『2-Bです』

ci「あー、ゾムさんの！
　わかりました、お連れしますよ！！」

『有難う御座います…』

ci「いいえ～！！
　噂のA先輩に会えてよかったです！」

何その噂のって

ci「あ、噂って言っても生徒会の中だけですからね？」

そういってにこりと笑ったチーノさん

ああ、この人もオスマン先輩と同じで目が笑ってない

無意識にそんなことを判断してしまう自分が嫌になった