誰ですか【d!】 (ページ17)

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em side

腕の中でバタリ、と倒れたAさん

手に持っている本の題名は「我々国の歴史」

……ああ、恐れていたことが起こってしまった

「っ、とりあえずしんぺい神さんを呼ばなければ…！！」

癖でいつもインカムがあった耳を触ってしまうが、この世界にそんなものはない

…ロボロさんが作ってくれたら別かもしれないが

「せ、せや電話……！」

慌ててスマホを取り出してゾムさんに電話をかける

生憎しんぺい神さんの電話は持っていない

図書室でスマホを使用しないでください、と言っているがこれは緊急事態だ

見逃してもらえるだろう

てか見逃させる

グルッペンさんなら絶対許してくれる

そんな希望を胸に抱きながら電話のコール音を聞く

zm『？エミさんどうし…』

「今すぐ図書室、歴史コーナーに来てください
　Aさんが倒れました」

zm『！？わかった、すぐ行くわ』

数分後、バタバタとゾムさんがやってきた

zm「どうし………ああ、」

「すみません、私が歴史コーナーを紹介したばかりに…」

zm「ええよ、結局は思い出してもらうつもりやったし
　でも気絶しとるだけなんやろ？だったらまだ思い出せてへんはずや」

zm「まあ記憶が戻りかけてる感じではあったし時間の問題やな
　その本はエミさんが持っといてくれへん？俺はA背負って保険室行くわ」

「すみません、お願いします」

よっこいせ、とAさんをおんぶして歩いていくゾムさんにお礼を言う

zm「まあ緊急事態やからな
　エミさんも図書委員の仕事頑張りや～」

「はい」

Aさん…………