誰ですか【d!】 (ページ1)

今日:9 hit、昨日:107 hit、合計:71,102 hit

001 ページ1

「転校するわよ」

そう言われたのは先月のこと

親の転勤、それに合わせて私の転校

嫌だったけど転勤なら仕方ない、なんて諦めた

幸いだったのは転校するのが年度初めなこと

転校生だから挨拶はしないといけないが……まぁ、そこは致し方がない所だとは思う

転校してきたくせに我が物顔で座ってたら友達出来ないしね

真新しいまだ硬い制服に身を通した

見慣れない住宅街を歩いて学校へ向かった

学校はつい一昨年ほどに新しい校舎になったようでピカピカだ

茶色のレンガがなんだか新しいせいで可愛らしい印象を与える

『えー、と……まずは職員室へ向かうんだよね』

クラスはそこで教えてもらえるらしい

なんでも私がここに通うのに決まったのはクラス決めが終わった後らしく、慌てて考えたらしい

お疲れ様です…と脳内で思った

『失礼します』

校内案内表をしっかりと見てやってきた職員室

声をかけて中へ入ると一人の男性教師がやってきた

茶髪に紫色の瞳でメガネをかけている

紫の瞳なのに少し驚いたが私もこげ茶の髪の毛に青緑の瞳なので何も言えない

その人は私を見て小さく目を見開いたが直ぐに戻した

「君が桜木Aさん？」

『はい』

ni「よかった
　あ、俺は新島紫雨」

ni「君のクラスの担任や」

ここが関西だからか関西弁でそう自己紹介する新島先生

ni「……まあ、なんだ
　あだ名で兄さんって呼ばれてるからそう呼んでくれ」

『わかりました、えっと…兄さん先生でいいですか？』

ni「ああ」

少し嬉しそうにそう答えた新島先生、こと兄さん先生

にいじま…だから兄さんなのかな

なんて考えた

ni「よし、じゃあAのクラスにいこか」

『はい』

さっきまで君、だったのに急に呼び捨て…？

まあ別にそういうの気にしないんだけど