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「とにかくこの文化祭が成功したら、アンタは死なないんだよね？」
『……うん』
「じゃあ明日…絶対、絶対に成功させよう！もっともっと気引き締めて、頑張ろ！」
……いつだったかな
こいつらヒーローの、他人の為に必死になり、命が掛けられる部分に嫌気が差したことがあった
その綺麗事みたいな生き様が、自分の事ばかり考えている屑な俺からすれば、まるで毒のように苦く気持ち悪かった
でも今は、俺の事を自分の事のように必死になり、全力で共に頑張ろうとしてくれる彼女の『ヒーローらしい姿』に心が洗われるみたいな気分になった
『響香、ありがとう……』
ここに来たばかりの俺だったら、きっと今のこの状況に感謝の言葉を告げる事はしなかっただろう
偽善者、とか、どうせ他人事、とかそういう悪態を心の中でついていたはずだ
「うちら仲間なんだから当たり前でしょ！Aが死ぬなんか、絶対嫌だから！」
そんな俺が、今本気で彼女に感謝の思いを感じているのは、響香が…この世界で出会った人達が、本当に真っ白で綺麗な心を持っているのを知ってしまったからだ
いつの間にか、自分の命を失う恐怖も勿論あるが、彼女達の命が奪われる事も今の俺には耐えられなくなっていた
今の俺は自分の死よりも、コイツらの死を回避するのにも本気になっていたんだ
……こんな最低な人間が、こんな感情を今更持ったところで遅いんだろうけど
「とにかく、ベースの音の変化だよね？なんとか良い音に出来るように模索してみよう」
バグを修正していくにつれて、色んな事を知ることが出来た
「楽しい感情が乗せられないなら、アンタの必死な思いを乗せてみるのも良いかもしれない」
コイツらが懸命に頑張り戦うのは、いつも誰かを救う為だった
「命が掛かってるなら、その生死の必死さをベースにも乗せれると思うんだよね…！」
そして、そんな心優しい者達の死は俺の心を痛ませた
「もちろん、うちも今まで以上に必死にはなるから、もっと音に変化が出ると思うよ」
他人は自分の快楽や、金の為に消費するものじゃない。そんな当たり前な綺麗事を、俺は知ってしまった
「A、今日は寝ないで練習だからね！泣き言言っても知らないから！」
もう、この世界で誰も失いたくない。自分の命を何度犠牲にしても、俺はコイツらを守りたい………
純真な奴らが死ぬのは二度と見たくないんだ
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さる - 私を何回尊死させる気ですか？！？！ (1月2日 5時) (
レス) @page27 id: ff6fc14333 (このIDを非表示/違反報告)
オタク - え？え？終わった？え？怖い...ギャァァって声が出た...え？やば、え？？轟くんが少し怖い...ぇ、もしかして惚れ薬選んだらずっと夢主くん...あっ......怖い...心臓バックバクです... (11月7日 19時) (レス) @page27 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
marimo03250226(プロフ) - 終わり方すきすぎます… (2023年2月18日 20時) (レス) @page27 id: aa76c2eb87 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - 最後ゾワッときた。ホラー漫画かと思ったぐらい面白かったです。 (2023年1月16日 22時) (レス) @page27 id: ab7be6f3e6 (このIDを非表示/違反報告)
もぶおぢ！(プロフ) - えっ…えっ…死ぬほど面白いでした…えっ…終わり方怖いし熱いし…凄すぎる…狙ってか分かんないけど続く（更新停止中）なのがこっちからは見れないけど地獄は続いてるんだ感あって大好きです…… (2023年1月9日 1時) (レス) @page27 id: 2bc90df2d9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒兎 | 作成日時：2022年2月19日 10時
