40話 ページ8
意外にも鍋は美味しかった。というより、店で出せるレベルだったのだ。本当に意外すぎる。
『・・・で、何故貴方は私達をここへ?』
食べ終わる頃には、少しばかり警戒も薄らいだ。
「あらぁ!そんなの可愛いから・・・って言いたいけど、貴女に関しては違うわぁ」
裏を返せば、ドストエフスキーは可愛いからという理由で連れてこられたのか。
Aは苦笑いをする。
「貴女は川で流れてきたのを助けただけよぉ!勿論、お持ち帰りはしたけど」
ウフ、とハートでも飛んできそうな話し方に二人は心のなかで顔をしかめた。
『そう、ですか・・・では私の服が乾いていたのは?』
「それは私の異能力ね、私は温度を操れるのよ」
その言葉には驚いた。まさか、こんなところで異能力者に会えるとは思ってもなかったから。
「私が触れたものは温度を上げたり下げたりと自由自在、だから貴女の服も乾く温度まで上げたわ」
「でも、貴女自身の温度は上がらなかった・・・」
"つまり、貴女は異能力者ね"と言葉を続けた。
その通りだ。
「私の異能力には例外がないのよ、でも貴女に効かないとなると、貴女は異能力者で無効化を使うのかしら?」
こちらも当たり。頭もそこそこ良いようだ。
『ええ、私は貴方の言う通り無効化の異能力を持つ者です』
ここまで当てられていれば、隠すこともない。
Aは笑って答えた。
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黒月夜*(プロフ) - 昨夜の狼昨狼さん» ありがとうございます!更新頑張ります!!( ^ω^) (2019年2月15日 19時) (レス) id: f34cbf336c (このIDを非表示/違反報告)
昨夜の狼昨狼(プロフ) - !!!俺が求めてた展開になってて嬉しいです!!気長に待ち続けますんで更新頑張ってくださいね!*×^)/ (2019年2月15日 0時) (レス) id: eeb60ba8fb (このIDを非表示/違反報告)
黒月夜(プロフ) - めろんぱんさん» ありがとうございます!これからも頑張ります! (2019年1月1日 1時) (レス) id: f34cbf336c (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - タイトルに惹かれてイッキ読みしてしまいました!大好きです!更新お待ちしてます! (2018年12月31日 22時) (レス) id: 0025d5f8f2 (このIDを非表示/違反報告)
黒月夜(プロフ) - 咲希さん» コメントありがとうございます!もっと乱歩さんの可愛さを出せるよう頑張ります! (2018年12月31日 20時) (レス) id: f34cbf336c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒月夜 | 作成日時:2018年9月18日 14時