【文スト】CV宮野真○になった少女２

５９話 ページ28

毎度のことながら路地裏に移動し、目的であるクレープ屋で甘いクレープを一つ購入。



それを食べながら色んな場所を見ていこう、という考えだ。




『喫茶店じゃ紅茶しか飲んでないし、紅茶じゃお腹空くし・・・・・』




言い訳みたいなことを一人でぶつぶつと呟きながら歩く姿は、まるで不審者のようだ、と後にAは自身を振り返ることとなる。




『おや、綺麗に咲いたね』




道端に健気に咲く野花を微笑ましそうに見る。



雑草とも見えるが、花屋の薔薇などより逞しく咲き誇っているのだ。花のなかでも特に美しいとAは思い、そして自分のキザな考えに苦笑する。




『平和、だね』




クレープも残り少なくなり、あとは口のなかに放り込む。



甘さを噛み締めていると、拒否されていた探偵社から電話が入った。




『もしもーし、太宰だよ』



与謝野「"A？ちょっと面倒なことが起きたンだけど、探偵社に来れるかィ？"」



『余裕です。何があったんですか？』



与謝野「"・・・・・・・・・・説明が出来ない状況でさ"」



『わかりました。直ぐ向かいます』




散歩はもう終わりだ。ここから探偵社まではそこまで距離はない。



Aは異能力を使わずに走り出した。

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