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谷崎潤一郎:愛 ページ13

いきすぎた愛、は


人を、狂わせる。


『その愛は、次のうち、どれ、でしょうか』


閉じ込められた見知らぬ部屋に、無機質な少女の声がスピーカーを通して聞こえてくる。


『行きすぎた愛

 生きすぎた愛

 粋すぎた愛

 活きすぎた愛

 逝きすぎた愛』


意味がわからない。


谷崎潤一郎はそう思う。


彼は妹のナオミと共にこの部屋に連れ去られたが、数分ほど前に別室へとナオミは連れていかれた。


扉の外から伸び続ける鎖がナオミに巻き付き、谷崎潤一郎と引き剥がした。


助けようとした・・・が、扉の外にいる"ナニカ"危険な殺意にも似た圧力によって、動くことは叶わなかったのだ。


そして今、放送がかかった。


谷崎「お前は誰だ・・・ナオミを返せ」


『・・・』


途端に放送が無音に変わる。


谷崎「・・・っ!」


と、扉の外にナオミが連れていかれた時に感じた圧力をかけた存在が"いる"。


全身でそれを感じ取っていた。


ドアノブがゆっくりと回る・・・









『ハァイ!!なかなか苦しそうだねぇ!!』


扉が開いた先には、驚くほど拍子抜けした声色の少女が立っていた。


谷崎「お前が、ナオミを・・・!!!」


『おおっと!そんなに怖い顔しないでよ!自己紹介でもしようよ、私は霧雨A!よろしくぅ!!』


Aが軽やかに自己紹介を進める。


谷崎はその間にAの息の根を止めようとしたが、どうにも異能力が出てこない。


『って、話を聞かずに攻撃を仕掛けるつもり?』


しかも、Aには筒抜けだ。


『そんな悪い子は後ろに注目ーーーーー!!!』


指を指すと、天井から何かが落ちてくる音。


嫌な予感がして、谷崎は後ろを振り返る。




_____黒く、長い糸のような・・・




谷崎「ナオ、ミ・・・?」


糸ではなく、髪。


しかも、髪の間からは白い顔が此方を見ていた。


『君の妹をほんの少し愛したら駄目になっちゃった!!あ、体も返そうか?』


谷崎「あああああああああああああああああああああああああああああ!!!」


泣き叫ぶ谷崎の腹に鎖が巻き付く。


『君も、愛してあげるね!!』









『ふぅ、こんな感じかな』


仲良く並んだ谷崎兄妹の体。


『ふふ、夢の中で私に何回殺されてるかなぁ?』


これが私の異能力、"愛の夢"だよ。


私に沢山"愛されて"?

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黒月夜*(プロフ) - 七海@月と星−−君と幸福な世界さん» 駄作なわけないじゃないですか!!そしてまさかのBlu-rayの予約・・・!? (2019年3月13日 23時) (レス) id: f34cbf336c (このIDを非表示/違反報告)
黒月夜(プロフ) - コメントありがとうございます!!ゆ、遺言!?死なないでください!!というより、遺言がそれでいいんですか?! (2018年12月13日 22時) (レス) id: f34cbf336c (このIDを非表示/違反報告)
河童系人間。(プロフ) - むり…尊い…すき……(遺言) (2018年12月13日 20時) (レス) id: 66413608c9 (このIDを非表示/違反報告)
黒月夜(プロフ) - ハニーさん» あ、なんかすみません・・・・・( ・−・) (2018年11月22日 23時) (レス) id: f34cbf336c (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 澁澤さんの童話むり…しんどい…(´Д` ) (2018年11月22日 10時) (レス) id: f040ea1a18 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:黒月夜 | 作成日時:2018年5月10日 21時

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