story23 ページ24
「ん?大地か?!」
「そーそー!お久〜!」
「いつぶりだ?お前急に転校すっから超焦ったんですけどー!」
「悪ぃって!母親が再婚してさ急に引っ越すとか言い出して俺も超絶焦ったー!疾風の住所も電話番号も知らねぇから連絡手段ねぇしー。」
男の子は疾風の知り合いだったみたいだ。
話を聞いてると知り合いと言うよりは友達?親友くらいの親しさ……。
少し妬いてしまったのが悔しい。
僕が元気だったらもう少し早く会えたのだろうか。
「てかさてかさ、その可愛い子誰?」
大地くん(勝手に呼ばせてもらうけど)は僕を指さした。
指さすとは失礼な。
「可愛い……?あ、Aのことか?」
「なんだー?彼女か?彼女なのか?!」
「違ぇよ、ってかAは女子じゃなくて男子な!」
「えっ?うっそマジ?うわ、なんか、ゴメンな?」
僕の事を女子だと思っていたのか……。
まぁ病院でも新しい先生とかに普通に女子扱いされた事あるからもう慣れたけどな。
目の前で手を合わせて謝る大地くんの頭つんつんとつつく。
『慣れてるので大丈夫です。』
見せると少し驚いたけどすぐに理解したみたいで何も言わないでくれる。
案外気が利くやつだな?
「ごめんな、A。紹介遅れた。こいつは小学校の途中まで一緒だった、藤並大地。」
「よろしくなー!」
『御崎Aです、よろしくお願いします。』
「A君やっぱり可愛いなぁ、モテただろ?」
名前を見せるとすぐに下の名前で呼ばれた。
そういえば疾風もそうだったよな?
同類か。
『全然。むしろ避けられてたと思います。』
少し苦笑して紙を見せると目を丸くした。
「えっ?!意外すぎ!俺が女だったらすぐ惚れてそうなんだけどなー。」
「大地ー。Aは俺のだから、取るなよ?」
そう疾風が言ってくれた時純粋に嬉しかった。
きちんと思ってくれてるって実感出来て嬉しい。
「取らねーって!ていうか俺だって恋人くらいいるし!」
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作者名:クロスケ | 作成日時:2019年3月25日 1時