【名探偵コナン】悪役系女子の私がトリップした件について

#29 ページ29

メアside


『はぁぁ危なかったー、』


ポアロから逃げ出してから、すぐさま家に帰宅した私。安室さんが働いてることすっかり忘れてたわ。


『まあでも、コナン君には十分近づけたし良しとするか……』


多分顔はフードで見えないし、安室さんには私が相川メアであることはバレて無いだろう。

もしバレていたら………私が"未成年で飲酒"をしていた事が発覚してしまう。


『今後絶対に関わらないようにしなきゃ……』


明日も学校がある。関係維持のためにも、明日は園子の話いっぱい聞いてやらなきゃな。

私は起き上がってお風呂場に向かった。







・

次の日。


私は朝から、隣の席の園子とお喋りをしていた。園子の話すこと全ては彼氏である【京極真】のことでいっぱいであった。


「それでね、真さん私をお姫様抱っこで運んでくれて！超かっこよかったんだから〜」

『仲いーんだね。園子と真さん』

「そーよー。私たち、愛し合ってるもの」


そう言って頬を赤らめる園子を見て、私はあることを思っていた。



ほんとに私……あの鈴木園子と話してるんだな。



今まであまり自覚をしていなかったけど、目の前にいるのは紛れもなく、名探偵コナンの主要人物だ。窓に映る自分を確認しても、その姿が自分で無いみたいでなんだかおかしかった。


「どしたの？メア」

『……ううん。なんでも』





その日の授業は、あまり耳に入ってこなかった。






………ってことで放課後。


順調に蘭と園子との仲を深めている私は、一緒に下校しながら話をしていた。


「そういえば、明日はキッド様が現れる日よ！今度は赤い宝石、ポードレッタイトを狙うんですって」

「それも確か、園子のお祖父さんが準備した宝石なんだよね」

「あったり前じゃない！うちはどんな宝石でも集められるんだから！」



あー、そっか……この世界にはキッドもいるわけか。関わると面倒なことになりそ、



「___もちろんメアも行くよね？」

『……ぁ、うん』

「よーし決まり！じゃあそれぞれ自分の家で待機しててね。迎えに行くから！」

『え、でもうちの住所わかんないよね？』

「大丈夫！ちゃんと調べとくから！」


はは、お嬢様は人の住所まで特定できんのかよ。こっわ。

まあどこ行くか知らないけど、着いていけば問題ないよね……









・

後悔。

知っておくべきだった。この2人に近づくということは、それなりに幾人かの主要人物にも近づくという事を。

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