【名探偵コナン】悪役系女子の私がトリップした件について

#24 ページ24

また次の日。私は、とある高校に足を運んでいた。帝丹高校2年Ｂ組。つまりは、蘭と園子が通う高校だ。


『ここなら蘭ちゃんとも接点できるかもだし、入るならここだよねー』


学校の職員室に向かうと、ちょうど担任となる先生が顔を出してきた。



「君が、相川さんだね。今日は転校初日だし緊張するかもしれないけど、楽にして貰っていいよ。教室に入ったら軽く自己紹介をよろしく」

『はい』


私は軽く返事をして、先生の後に続いた。


これから蘭と園子に会うのか……年が同じだとはいえ、ちょっと緊張するかも。


ガラガラ、







・

蘭side


「今から、新しい転入生を紹介する。皆席につけー」


担任の教師が入ってきた瞬間、生徒たちはざわつくのをやめて席に着く。この時期に転入生は珍しいね、なんて話しながら、皆廊下の方を見ようと必死になっていた。


『相川メアです。分からないことだらけなので色々教えてください』

「んじゃ、相川さん鈴木園子の隣な」


そう言われて園子の隣へ向かう相川さん。綺麗だけど雰囲気が掴めない子だな、なんて思いながら、私は相川さんを見ていた。

すると、視線に気が付いたのか相川さんと目が合う。


あ、……


ちょっと驚いた顔を見せて、にこりと笑ってくれた。






〜休み時間〜

珍しい時期の転入ということもあってか、相川さんの周りにはたくさんの人が集まっていた。


「ねぇねぇ、相川さんって彼氏いるの？」
「なんで転入してきたんだ？」
「今度どっか行かない？」


なーんて会話が教室を飛び交う。相川さんはそれと言って困っている様子もなく、ただただ質問に答えてあげていた。

すると、何を思い立ったのか、席を立って話している私と園子に近づいてきた。


『ねぇ』

「えっ、何？」

『毛利蘭ちゃんだよね？あの眠りの小五郎の娘の！』

「そ、そうだけど……」


私がそう答えると、メアちゃんはすごく喜んでいるようだった。


『自己紹介したけど、私は相川メア。メアって呼んで！』

「うん。よろしく」

『ところでさ、蘭ちゃん、放課後暇？』

「あ、うん。何も用事は無いけど」

『やった！じゃあさ、お願いあるんだけど、毛利さんに……会わせてくれない？』


手を合わせてお願いしてくるメアちゃん。この機会に仲良くなっておくのもいいかと思い、私は放課後待ち合わせることを約束した。

#25→←#23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す