テニスよりやっぱりバスケがしたい

16話 ページ17

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｢何を考えてんだ！黒子！橙山も！あのまま喧嘩になったら勝てるつもりだったのかよ｣



｢いや、100パーセントボコボコにされてました｣



｢……喧嘩は得意じゃないけど、ムカついた｣




「だいたい橙山！お前！急に口調変えるし.....なんだよアレっ」



瞬殺してから頭が冷えた俺は火神くんに怒られ謝罪する。黒子くんも少し不貞腐れながらしぶしぶ謝っている。




｢じゃあ、俺はそろそろ行くっスわ。最後に黒子っちと一緒にプレーできたしね｣




そう言うと黄瀬くんはブレザーを肩に掛けて公園の出口へと向かう。





｢あっ！笠松先輩から聞いたッスよ〜橙山っち。氷帝学園いたんスね。お金持ちとか……ますます似てるっスね｣




｢……黄瀬くん、その話は｣




｢おっと、んじゃまぁ…。あと火神っちにもリベンジ忘れてねぇっスよ！｣





黄瀬くんは認めた人には“なになにっち”をつけるらしい。俺も知らぬ所で認められたみたい。黄瀬くんに手を振る俺の後ろで黒子くんと火神くんは光とともにある、とかお前のバスケとかなんか話してる。




｢俺は仲間外れ？なに2人仲良さげに話してさ｣




｢っ！どこをみたら仲良さげに見えんだよ！｣




｢橙山くん、君の力も僕には必要です｣




話を切り上げて公園を出るとちょうど監督達がいて、黒子くんをみた監督はすぐさま黒子くんを捕まえて逆エビ固めを決めていた。黒子くんの呻き声が聞こえるけど、小金井先輩に後ろはみては行かんのだ、と言う言葉とともに腕を肩に回され振り返ることも出来ずに心の中で黒子くんの生還を願って前を歩いた。









Side黒子








｢勝手にいなくならない！｣




｢…はい、すみませんでした｣




逆エビ固めの刑が終わって黒子は橙山の後ろ姿をみながら先ほど不良を瞬殺して公園に戻るまでに黄瀬と2人でした会話を思い出していた。




｢今日は自己流も組み合わせてたから気のせいかと思ったスけど。さっきのバスケ…黒子っちもおもってるんじゃないっスか？｣



｢…橙山くんですか｣




｢あの日、変わる前の……似てるっスよねー｣




｢橙山くんはある人に会いたくてバスケをするみたいです｣




｢俺らが思ってる人じゃないんスか？｣




｢分かりません。ちょっと……今は聞く勇気がでません｣





｢そうッスか｣








橙山くん、もし会いたい人が僕が思う人だったら今の彼をみて貴方はどう思うんでしょうか？






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