29話 ページ5
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「この動画が投稿されてしばらく後、景山零奈を擁護する投稿をしているアカウントを見つけた。
このアカウントは、フェイク動画だと伝える言葉と加工される前の映像もアップしている。まぁ、火が大きすぎてあまり出回らなかったようだが。
その人物も、この中にいる。アカウント名はさくらんぼ狩り。
そうだな……3日後の夜9時までにそいつを突き止めろ。
そしたら1人。ここから出してやる。あぁ、もちろん名乗り出てもいいぞ」
ハハハ、なんて笑うせんせーの声を聞くと、自分の表情が死んでいく気がする。
そんな僕の気持ちは露知らず、教室内は湧いていた。そりゃそうか。たった一人突き止めるだけで、家に帰れるんだから。
方法はいくらでもある。力尽く、泣き落とし、色仕掛け……まぁこれは違うか。
これからの事を考えると、ついついため息が漏れてしまう。もう面倒になってきたなぁ。
まぁでも、なるようになるか……。今更何言ってもどうにもならないだろうし、諦めるしかないなぁ。
「じゃあせんせー、もし突き止められなかったらどーなるの？」
僕の言葉に、せんせーは笑って指を時計に近づけた。爆弾で脅すとかまじで怖いんだぜ！恐怖政治はよくないんだぞ〜！
「そいつを見つけたら、ほんとにここから出れるんだな？」
新が確認するようにそう言うと、せんせーはまた笑って頷いた。
じゃあ頑張って、なんて言葉を残して教室を出ていくひーらぎせんせーに、僕はどうしても憎々しげな視線を向けてしまう。
そんな僕に、隼人は無言で僕を見つめてきた。真剣な顔した隼人は可愛さよりかっこよさが目立つね。それでもやっぱり可愛いけれど。
「お前……」
「あは、隼人ったら。僕の事が好きだからって、そんなに見つめられると照れちゃうなぁ」
軽口を叩く僕に、隼人は小さくため息をついて勢いよく僕のおでこにデコピンをかました。いっったい！ひどい！DVは嫌われるんだぞー！
「おいA〜！また甲斐にちょっかい出したのか？」
光多が僕をからかうように言ってきたので、うるせー非リアと返しておいた。チョップされた。二人とも酷いんだぁ！
……この日常、続けばいいのになぁ。
まぁ、ひーらぎせんせーの出した課題のせいで、もう少しだけ続くはずだった日常は壊れた訳だけど。
これなら僕も、少しは成長できるかなぁ……。できたらいいなぁ、なんて。無理に決まってるんだけどね。うん。
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友里花(プロフ) - めっちゃ続きが気になります‼︎更新待ってます‼︎ (8月3日 16時) (
レス) @page6 id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
蒼炎 - とても面白いです！更新待ってます！！柊先生との絡みが好きですw (2020年7月25日 22時) (レス) id: 874e279780 (このIDを非表示/違反報告)
ぼびー - 凄い面白いです！更新楽しみにしてます！頑張って下さい！ (2019年5月27日 22時) (レス) id: 5f2d00f8d4 (このIDを非表示/違反報告)
クロノル(プロフ) - ちーくんさん» ありがとうございます。夜眠れて良かったです！更新頑張ります (2019年3月25日 0時) (レス) id: af49e3044d (このIDを非表示/違反報告)
クロノル(プロフ) - しろもちさん» ありがとうございます。ゆっくりですがちゃんと更新するように頑張ります。 (2019年3月25日 0時) (レス) id: af49e3044d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：クロノル | 作成日時：2019年3月19日 21時
